• 中性子スペクトルデータについて、(n,2n) 反応の前方への２次中性子スペクトルが　過大評価である[Oy95] との指摘と妥当である[Ta95, Ma95]との指摘がある。

    Oy95) 大山、他: 原子力学会「1995春の大会」D18
    Ta95) 田山、他: 同上 D22
    Ma95) 牧田、他: 同上 D21
  
  

• 捕獲ガンマ線の角度分布（MF14,MT102）で、NK=3は間違い。NK=10が正しい。

• (n,p) 反応断面積：　7 MeV 以上で参考にした実験データ Anderson+[An66]は C-14 の基底状態を生成する断面積らしい。14 MeV にある Felber+[Fe76]は一桁も大きい。

     An66) J.D.Anderson and C.Wong: "Energy Dependence of the N14(n,p0)C14 
           Reaction," UCRL-50001-66-2, p.19 (1966)
     Fe76) H.Felber and H.Friedmann: ZP/A, 276, 75 (1976).
  

• 捕獲断面積（MF3,MT102）が、数十 keV 以上でかなり小さすぎる可能性がある。

• (n,2n) 反応断面積: 実際の値より10倍大きい値が格納されている。

• OKTAVIAN で測定された 14 MeV 中性子による 60 cm 球体系からの漏洩中性子スペクトルとJENDL-3.2 に基づく計算値の一致が良くない。

• OKTAVIAN で測定された 14 MeV 中性子による 40 cm 球体系からの漏洩中性子スペクトルとJENDL-3.2 に基づく計算値の一致が良くない。
• OKTAVIAN で測定された 14 MeV 中性子による、球体系からの二次ガンマ線スペクトルと JENDL-3.2 の計算値の一致が良くない。

• OKTAVIAN で測定された 14 MeV 中性子による、球体系からの二次ガンマ線スペクトルと JENDL-3.2 の計算値の一致が良くない。

• 800 keV 〜 数MeV の total cross section と inelastic scattering cross section: ASPIS、FNS 積分実験との不一致、GEEL での新しい全断面積測定データとの不一致が見られる。
• 14 MeV 付近の弾性散乱断面積（MF3,MT2）は、過小評価されている可能性がある。同様に、弾性散乱の角度分布（MF4,MT2）で、10 〜 20 MeV 領域の前方散乱の断面積が小さい可能性あり。
• ガンマ線生成データ: 数百 keV から 2.5 MeV で、捕獲ガンマ線生成データのエネルギーバランスが保たれていない。
• 14 MeV 近傍のガンマ線生成断面積は、GNASHによる計算値を実験値に規格化したため、エネルギーバランスが崩れている。この問題は、JENDL Fusion File では解消されている。

• 共鳴パラメータの見直しが必要。特に、Crは他の評価との差が大きい。Fe には大きな background cross section が与えられている。

• OKTAVIAN で測定された 14 MeV 中性子による 40 cm 球体系からの漏洩中性子スペクトルとJENDL-3.2 に基づく計算値の一致が良くない。

• 捕獲断面積（MF3,MT102）のＱ値が正しくない。10.598 MeV としているが、正しい値は 8.485 MeV。これに合わせて、熱中性子領域のガンマ線多重度（MF12,Mt102）の値を 0.8 % 程小さくする必要あり。
• (n,alpha)反応断面積（MF3,MT107）は、約100 keV 以下で 0.0 とすべきだった。
• 14 MeV 近傍のガンマ線生成断面積は、GNASHによる計算値を実験値に規格化したため、エネルギーバランスが崩れている。この問題は、JENDL Fusion File では解消されている。

• 数 100 eV 付近の分離共鳴パラメータが大きすぎる可能性がある。

• OKTAVIAN で測定された 14 MeV 中性子による、球体系からの二次ガンマ線スペクトルと JENDL-3.2 の計算値の一致が良くない。

• 分離共鳴パラメータ（MF2,MT251）に、共鳴の全スピン（J）が正しくないレベルがある。

• 非弾性散乱断面積 MT=4、51〜52 の内挿が不適当である。内挿方法を 5 (log-log) としているが、3 (log-linear) とすべきである。

• 数十 keV 〜 100 keVの非分離共鳴領域で、捕獲断面積が大きすぎる。非分離共鳴パラメータ（MF2,MT251）の導出の際、実験データを再現できていなかった。

• (MF12,MT51) のレベルエネルギーは、93.32 keV の間違い。

• (n,alpha) 反応断面積（MF3,MT107）が正しくない。

• コメント（MF1,NT451）で、「All the data were constructed with the evaluated ones of W-182, -183, -184 and -186, taking account of their abundances」と書かれているのは間違い。天然タングステンの全断面積、弾性散乱断面積、捕獲断面積は同位体のデータから計算したものではない。その他のしきい反応断面積も若干の矛盾がある。
• ガンマ線生成データ: discrete inelastc scattering からの離散ガンマ線の取り扱いを 400 keV までしかやっていない。2.5 〜 3.0 MeV まですべき。

• 19 eV 共鳴の捕獲幅（MF2,MT151）が小さすぎるので、捕獲断面積の共鳴積分値が小さい。

• 鉛冷却高速炉の積分データとの一致が JENDL-3.1 より悪くなった。

• 弾性散乱中性子の角度分布(MF4,MT2)、2 MeV の cos(theta) = -1.0 の値は、２桁小さい。
• 遅発中性子スペクトル（MF5,MT455）が正しくない（update file で修正済み 1996/12）。

• 核分裂断面積（MF3,MT18）が、100 eV 以上で、京大炉の測定データより大幅に小さい。

• 遅発中性子スペクトル（MF5,MT455）が与えられていない（update file で修正済み 1996/12）。

• コメント(MF1,MT451)、MF=2（分離共鳴パラメータ）の説明の中で、300 eV以上のエネルギー領域で、平均捕獲幅0.035 eVを0.0385 eVにしたと書いてあるのは間違い。実際には、この修正を500 eV以下の全領域で行った。（2007/2/28）
• 共鳴領域の capture cross section が小さすぎる可能性あり。
• 遅発中性子スペクトル（MF5,MT455）が正しくない（update file で修正済み 1996/12）。

• コメント(MF1,MT451)で、「Multi-level Breit-Wigner 公式の共鳴パラメータを与えた」となっているのは間違い。「Reich-Moore 公式の共鳴パラメータを与えた」が正しい。
• 遅発中性子スペクトル（MF5,MT455）が正しくない（update file で修正済み 1996/12）。

• fission cross section が全エネルギー領域で実験データと一致しない。

• 遅発中性子スペクトル（MF5,MT455）が正しくない（update file で修正済み 1996/12）。

• 遅発中性子スペクトル（MF5,MT455）が正しくない（update file で修正済み 1996/12）。

• 遅発中性子スペクトル（MF5,MT455）が正しくない（update file で修正済み 1996/12）。

• 分離共鳴領域（MF2,MT251）、 22 〜 140 eV で、京大炉での測定[Ko96]と比較して、核分裂断面積が小さすぎる（1/1.2〜1/2.3）。

    Ko96) Kobayashi K., et al.:"Measurement of Fission Cross Section with 
          Pure Am-241 Sample using Lead Slowing-Down Spectrometer," JAERI-Conf 
          96-008, p.117 (1996).
  

• 二次中性子スペクトルの中には、単純な蒸発スペクトルを与えた核種がある。特に、非弾性散乱や(n,2n)反応による放出中性子のスペクトルとしては不適当である。
• 二次中性子スペクトルを表形式で与えた場合、しきいエネルギーにおける適当なデータの表現方法が無いので、２番目の入射中性子エネルギーでのスペクトルと同じスペクトルを与えた。このため、しきいエネルギーから２番目のエネルギーの間では、放出されるエネルギーの方が大きくなってしまう。
• 天然元素のデータとアイソトープのデータとが consistent になっていない。例えば、全断面積などは天然元素のデータが詳しく測定されている場合があり、その情報を元に推奨値を求めた。一方、アイソトープの方は、詳しい測定が無く、計算値に基づいて断面積を決めた。この様な場合、天然元素とアイソトープのデータ間で矛盾が生じている。JENDL-3.2 では、天然元素のデータの使用を強く推奨している。
• 天然元素の共鳴パラメータにおいて、分離共鳴エネルギーの上限値が核種間でバラバラになっている。このため、共鳴パラメータを正しく処理できない計算機コードがある。
  対象核種：Mg、S、K、Ca、Cr、Fe、Ni、Zr、Mo、Cd、Sb、Eu、Hf、W