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6月14日に開催した放射化断面積WG会合(7年度第1回)の議事録(案
)をお送りします。 原研 核データセンター 中島 豊

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Yutaka nakajima(中島 豊)
Nuclear Data Center, Japan Atomic Eenergy Research Institute
Tel.  :+81-292-82-5481
Fax.  :+81-292-82-6122
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                              シグマ研究委員会
                7年度第1回放射化断面積WG会合議事録(案)

日 時: 1995年6月14日(水) 13:30〜17:30
場 所: 原研本部第5会議室
出席者: 岩崎 信(東北大)、浅見哲夫、八谷雅典(以上データ工学)、
      渡部隆(川重)、山室信弘(元東工大)、池田裕二郎、中島豊(以
上原研)

配布資料
  1. JENDL activation file のcheck(Z=18 - 25)(山室)
   2. JENDL/A レビュー結果の報告(池田)
  3. JENDL 放射化断面積ファイルのチェックの結果(Z=64 - 75)(中島
)
  4. 放射化断面積コメント(含プロット図)(渡部) 
   5.  追加評価核種及び反応(浅見)

議事
1. 前回会合(平成6年度第3回会合(1995.3.27))の議事録を確認した。

2.JENDL放射化断面積ファのレビュー結果について
 各担当者がレビュー結果につて報告し、討論した。担当の核種はそれぞれ
次の通りである。
Z= 1〜17  浅見氏
Z=18〜25  山室氏
Z=26〜40  八谷氏
Z=41〜50  池田氏
Z=51〜63  岩崎氏
Z=64〜75  中島氏
Z=76〜84  渡部氏
多くの反応断面積について、断面積の形状が不自然であるとか、実験値とず
れているとか他の反応断面積と整合がとれていない等の指摘があったが、実
用上早急に修正を要するデータはなかった。しかし改良の余地は多いとの結
論であった。詳細な検討の結果を反応毎に記述して、フロッピィーディスク
に納めるか、電子メールで9月15日(金)までに中島氏に連絡することに
した。次回会合(10月5日(木)の予定)で検討し、結論を出す。この結
果に基づいて、必要なら再評価などにより評価値を修正し、今年12月末に
JENDL放射化断面積ファイルを公開することを決定した。

3. 評価の進捗状況

 浅見氏から担当の評価について次の通り報告があった。高いエネルギー状
態のアイソマーへの断面積の評価は新しいGNASHを用いて行う予定であるが、
コードの整備が終わっていないので目処が立たない。整備でき次第評価する
予定である。追加核種のうちTc-99,Rh-103, I-127 はほぼ終了した。他は6
月中にほぼ終了の予定である。
 渡部氏からはNe-20, -21, -22の評価は7月半ばに完了予定であり、Cl-36
は問題がなければ評価対象からはずして欲しいとの報告があった。討論の結
果Cl-36のデータは特に必要としないので評価は行わないこととした。

4. FENDL/A-2に編集する候補データの比較プロットについて
 池田氏がIAEAで上記のプロット図が作成され選定委員に配付されたこと、
及び選定のための会合が6月25日〜27日ロシアのセントペテルスブルグ
で開かれることを報告した。

6. 原子核の準位密度パラメータについて
 中島氏が原子核の準位密度パラメータについて次の通り報告した。以前に
BNL 325 第4版にあるS波中性子共鳴の平均順位間隔から準位密度パラメー
タの系統性を求めたが、系統式から大きく外れるデータがいくつか有った。
その原因を調べるために、S波共鳴の平均順位間隔の再評価を行った。7核
種の再瀕結果、最も差が大きかったTe-130ではBNLー325第4版の
値の3倍の値が得られ、また2核種の共鳴パラメータのデータでは平均順位
間隔のの導出が不可能であった。このデータを用いると系統式からのずれは
大幅に減ることになる。これについては日本原子力学会秋の大会で発表する
予定である。

7.  その他
 次回のWG会合は10月5日(木)に開催する。