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シグマ委員会核種生成量評価 WG 平成8年度第1回 議事録(案) を御送りします。

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		    シグマ委員会核種生成量評価 WG
		      平成8年度第1回 議事録(案)


1 日時  平成8年12月20日(金) 14:00-17:00

2 場所  日本原子力研究所本部第5会議室

3 出席者 17 名(順不同 敬称略)

内藤(WG リ一ダ一:原研), 川合(東芝), 石川(動燃),林(日立エンジ),鈴木(原
研),青山(動燃), 青山(日立), 北野(三井造船), 金子(日本総研), 笹原(電中
研),松村(電中研), 片倉(原研), 吉田(武蔵工大), 須山(原研), 山本(東芝), 
黒澤(原研),田原(三菱重工)


4 配布資料

8-1-1 平成7年度第2回議事録(案) 
8-1-2 JENDL-3.2 に基づく ORIGEN2 用断面積ライブラリの作成
8-1-3 BWR 燃料集合体の断面積と数密度の変化
8-1-4 日本原子力学会崩壊熱推奨値を ORIGEN2コ一ドで再現するための崩壊および
      核分裂収率デ一タライブラリ一の作成
8-1-5 高速炉用 ORIGEN ライブラリ一の作成
8-1-6 「常陽」における放射化タグガスによる FFDL の開発

5 議事内容

1) 議事録確認

東芝の安藤氏は, 委員ではなくオブザ一バ一としての参加であった事と, 電中
研の松村氏が紹介した解析では,ボロン濃度が 1000 ppm ではなく, 0 ppm で
あるとの訂正がなされて, 承認された。

2) JENDL-3.2 に基づく ORIGEN2 用断面積ライブラリの作成(須山委員)

資料番号 8-1-2 により, 軽水炉用 ORIGEN2 用ライブラリの作成に関して報告
があった。 ライブラリは, PWR (17 × 17 燃料集合体 初期濃縮度 4.1 % ) 
と BWR (8 × 8 燃料集合体 平均初期濃縮度 3.8 % ) を対象に作成されてい
る事, 解析には, 以前に合意されたように, 集合体を模擬するように作成した
単一ピンセルモデルを使用して解析する事が述べられた。ライブラリ作成には,
SWAT コ一ドシステムが使用され, 10 MeV 以上で立ち上る閾値反応を取り扱う
ために, 10 MeV から, 20 MeV までを 40 群に分割した SWAT ライブラリを新
たに作成して, それを使用して (n,3n), (n,alpha)反応等を正確に取り扱える
ようにした事が報告された。

PWR 燃料については, 同じ単一ピンセル体系について MVP-BURN で解析した核
種組成計算結果との比較, また PHENIX-P によって集合体解析を行った核種組
成計算結果との比較が示された。それによると, MVP-BURN , PHENIX-P とも 
Pu 同位体で 5 % 程度の差がある事が示されている。さらに 同じ燃料に対し
て行なわれた照射後試験 (PIE) の結果と今回作成したライブラリを使用した 
ORIGEN2.1 による計算値の比較も示された。それによると, 今回作成したライ
ブラリは, U および Pu 同位体の核種組成をよく再現している事が示された。

BWR 燃料に関しては, 以前の会議での決定にしたがって, 0, 40, 70 % のボイ
ド率を対象として,作成された。 そのライブラリを使用した ORIGEN2.1 によ
る核種組成解析結果と, TGBLA による集合体解析の比較結果が示された(Gd 入
集合体)。それによると, Pu 同位体について, 40 % ボイドの結果に比較して
70% ボイドの結果の方が, 新ライブラリと TGBLA による集合体解析の 両者の
差が大きい事がのべられた。

これに対して, 

(Q1) Pu-239 の生成の傾向の差が気になる
(Q2) ダンコフ係数は, C と 1-C のどちらで記述しているのか
(Q3) 図中の MWd/gram-atom(present) と MWd/tHM の関係

等の質問があり, 

(A1) MVP-BURN とは,完全に同じモデルを解いているわけではない。 PHENIX-P 
     とは, 使用ライブラリが異なる
(A2) PWR については, Dancoff Correction
     Factor(C) であって, BWR では, Dancoff Factor(D, D=1-C), であり,計算で
     はきちんと区別を行っている
(A3) HM 1 ton の gram-atom は,約 4203.3 mol である

との回答があった。


3) BWR 燃料集合体の断面積と数密度の変化(松村委員)

電中研において開発された, FLEXBURN による BWR 燃料集合体の核種組成計算
例が占めされた。 FLEXBURN は, 計算メッシュを任意の凸四角形にして計算体
系を詳細に表現するコ一ドであって, 中性子輸送方程式を透過,漏曳確率によっ
て解き, 高燃焼度まで連続的に解析を行う事が可能である。その結果は, 資料 
8-1-2 で示した TGBLA による BWR 燃焼集合体の計算結果と同程度である事が
示されている。

この報告に対しては, 8-1-2 との比較が欲いとの意見があり,次回の会合時に
報告する事となった。

4) 日本原子力学会崩壊熱推奨値を ORIGEN2コ一ドで再現するための崩壊および
   核分裂収率デ一タライブラリ一の作成(片倉委員)

これは, 片倉委員が原子力学会誌に投稿した報告の別刷に基づく結果であった。
この崩壊ライブラリを使用すると, 学会で推奨している崩壊熱推奨値を 
ORIGEN2 を使用して, 235,238U , 239Pu に関しては,全冷却期間において最大 
1 % の差で算出可能である。このライブラリを使用した場合, light nuclide 
の計算 option を立てて計算を行うと, photon 量の算出時に not a number 
になってしまう事が,須山委員から報告されている事が述べられた。これに関
しては,今後原因を調べる事となった。


5) 高速炉用 ORIGEN ライブラリ一の作成(川合委員)

高速炉用 ORIGEN2 ライブラリの作成についての報告である。 1群ライブラリ
作成時に使用して中性子スペクトルは, 1600 MWe クラスの高速炉のウラン・
プルトニウム混合酸化物均質炉心体系(平衡サイクル中期)の炉心・ブランケッ
ト領域平均スペクトルである。

10 MeV 以上の中性子が問題となる閾値反応を取りあつかうために, JFS3-J3.2 
の通常の1群より上に, レサジ一幅 0.25 で3群を付け加えた 73 群ライブラリ
を作成した。 その 73 群ライブラリの作成方法は, 1 RESENDD コ一ドで共鳴
パラメ一タを処理して point wise cross sectionを作成しておき, 2 それを,
JFS3-J3.2 を作成する時に使用した典型的高速炉の中性子スペクトルに上記の
増加した 3 群分のスペクトル(Pu-239 の fission スペクトルから作成)を継
いで作成した重みスペクトルで 73 群に縮約, と言う方法で作成される。そし
て,燃料核種の吸収断面積については, 実効吸収断面積で置き変えた(上限エネ
ルギは 500 KeV)。

(1)これに関しては, 新しい体系に対してライブラリを作成する場合には,
   73 群ライブラリを基にして行なえば良い事。
(2)今回は典型的な炉心に対して作成したが, これから,その他の炉心に対して
   も作成したい
(2)高速炉用ライブラリの使用方法としては,
       ・概念設計を行う場合
       ・ TRU 消滅処理

等が考えられるとの議論があった。

6) 「常陽」における放射化タグガスによる FFDL の開発(青山委員(動燃))

原子力学会 1996 秋の大会で発表された, 破損燃料同定用に使用する Xe およ
び Kr の放射化量の解析の例であった。C/E が大きいものがあるが C/E 0.7 
から 1.5 を当面の目標としているとの話であった。これに対して,川合委員か
ら, Xe や Kr の測定はむずかしく, 核デ一タの信頼性は高くないが, 20 から 
30 % の差ぐらいだろと考えていたとのコメントがあった。また, 実験の誤差
に関する話があり, 「測定の信頼性は 5 % 程度である」との話であった。
 C/E の差をすべて核デ一タにおしつけるのは問題であるとの意見もあったが, 
誤差評価を行った上で,シグマ委員会の JENDL-3.2 問題点検討小委員会に連絡
をするという意見が出た。


7) 今後の進め方

== LWR ==

○ 資料 8-1-2 に関して, Pu-239の生成量がコード間( SWAT , TGBLA,
   PHENIX-P,FLEXBURN,MVP-BURN)で異なるのでその原因を調べる。このため、

    A ピンセル計算の結果を1群断面積と核種組成について
      SWAT、MVPBURN、FLEXBURNで比較する。
    B ピンセルモデル計算と集合体セル計算の差異を比較検討する。

上記2点について須山、松村両委員が検討し次回に報告する。2月末を目途に
検討を行う。

SWAT コ一ドシステムの公開に関しては, 原研のコ一ドであるので公開には手
続きが必要であるが, それ以前にも使用可能であるとの意見が出された。

○資料 8-1-4 の, chain data に関しても, 片倉委員が 2 月末までに検討を
  行う。

これに関しては,作成時の情報をリリ一スしてほしいと言う意見が出されたが, 
もちろんデ一タは公開する事となった。

○ ORIGEN2用 1 群断面積は集合体平均組成が算出されるように求められてお
り、我々の求めた 1 群断面積とは考え方が異なる。特に、BWR のボイド依存 
1 群断面積と集合体平均 1 群断面積との関連をいかにつけるか結論を出して
おく必要がある。この点に関して次回検討することとする。


=== FBR ===

当面は, 今回作成したライブラリが適当かどうかを check すると言う方針が
出た。これに関しては, 8-1-2 で使用した SWAT を使用したいという意見が出
たが, 須山委員が石川委員に連絡する事になった。 chain デ一タに関して,軽
水炉と同じように高速炉用にも欲しいと言う意見が出, 片倉委員が作成する事
になった。

=== MOX ===

内藤 WG リ一ダ一から, 「今結論を出すのは, 不安である」との意見が出され,
次回の会合で, 田原委員がモデルの例を示し、それをもとに検討することとなっ
た。MOX に関しては, PIE デ一タが少ないので, 作成したライブラリの検証が
難しいという意見があったが, 手持ちのデ一タの一つとして, 電中研が欧州超
ウラン元素研において行っている PIE がある。村松委員および笹原委員によ
ると,解析に足りないデ一タは,個別に対応して,提供可能であるとの事であっ
た。

最後に,次回の会合は, 平成 9 年 3 月 10 日の午後に日本原子力研究所本部
と決った。

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