各位

2002.9.11に開催された次期JENDL検討小委員会議事録(案)を
配信致します。
              核データセンター 柴田 恵一

========================================================================
============

         第1回次期JENDL検討小委員会議事録(案)

日 時:平成14年9月11日(水)  13:30-17:30
場 所:住友原子力工業(株)会議室
出席者:河野俊彦(九大)、瑞慶覧篤(日立)、田原義壽(三菱重工)、山野直
樹
   (住友原子力)、石川眞(サイクル機構)、千葉敏、深堀智生、柴田恵一
(原研)

配付資料
J4-1	次期JENDL検討小委員会設立の趣旨	柴田
J4-2	アンケート結果集約	    柴田
J4-3	ENDF/B-VIIについて	    柴田
J4-4	次期JENDL検討小委員会メモ	千葉
J4-5	次期JENDLに向けてのご提案	深堀
J4-6	次期JENDLに対する要望	    山野
J4-7	サイクル機構からの提案	    石川
J4-8	JENDL4への要望	田原
J4-9	次期JENDLに対するコメント	瑞慶覧
J4-10	Minor Actinide Nuclear Characteristics Necessary for 
	R&D of ADS-burners	    瑞慶覧

議事
1.	検討小委員会の目的
 柴田委員が配付資料J4-1に基づき検討小委員会設立の趣旨について説明した。
小委員会
では、次期汎用核データライブラリーJENDL-4の骨格、作成手法及び作成体制に
ついて議
論する。

2.	次期JENDLに対するアンケート結果
 柴田委員が本年5-6月に実施した次期JENDLに対するアンケート結果(配付資料
J4-2)
について報告した。主な要望は以下の通りである。
JENDL-4の内容
*	ADS等のための高エネルギー核データの整備。
*	共分散(誤差)データの一層の充実。
*	非エネルギー分野への応用。(天体核物理、医学用、半導体。荷電粒子
データを含む。)
*	ガンマ線生成データの充実。
*	自発核分裂スペクトルデータの整備。
*	JENDL-3.3の問題点の解消。
*	医学用の内殻電子電離データの整備。
評価手法及び体制
*	独自の核模型計算コードの開発。
*	核模型計算用入力パラメータライブラリーの整備。
*	国際協力の推進。

3.	ENDF/B-VIIについて
 柴田委員が参考としてENDF/B-VIIの開発計画(配付資料J4-3)を紹介した。標
準断面
積の更新、幾つかの核種の最大エネルギーを150MeVにアップ、光核反応データの
収納が
ENDF/B-VIIの特長である。

4.	次期JENDLに対する一般的な要望
 千葉、深堀、山野委員より次期JENDL作成に関する提案(配付資料J4-4,5,6)
があった。
主なものを以下に掲げる。
*	JENDLの学術的な価値を高めるためにも、核データ評価において研究的
要素を高める。
*	専門家の知識を継承できる体制を作る。(シグマ委員の高齢化。)
*	非エネルギー分野も考慮する。
*	JENDLを学会標準にすべく努力する。
*	核模型計算コードの開発及び評価システムの構築を行う。
*	積分評価により、精度、安全裕度、信頼性について文書化し、JENDLの
品質保証を明
    確にする。

5.	各分野からの次期JENDLに対する要望
高速炉
 石川委員から配付資料J4-7に基づき要望が出された。収納全核種に対する共分
散データ
の付与及び核種数の大幅拡大(ORIGEN並み)が提案された。
軽水炉等
 田原委員からJENDL-4への具体的な要望(配付資料J4-8)が提出された。主な
ものは
以下の通りである。
*	炉心設計では、MOX利用、高燃焼度化の観点から、マイナーアクチニド
核種データの
    精度向上が望まれる。
*	軽核のトリチウム生成断面積の精度向上。
*	140Ba、92Srの核分裂収率データの精度向上。
*	U、Pu核種について400MeV迄のデータ整備。(加速器関連)
*	FP核種断面積の精度向上。
*	共分散データ及び処理コードの整備。
*	超多群定数、ORIGEN2、MGCLライブラリーの整備。

6.	その他の議論
 フォーマットに関しては、ENDF-7の動向をつかむためにも、日本からCSEWG会
合に
出席すべきであるとの意見があった。また、ベンチマークテストに関しては、計
算の詳細
が分かる様(計算コードの入力データを含む)に配慮してほしいとの意見があっ
た。

次回会合
  日時:2002年10月30日(水)
  場所:住友原子力工業会議室
 核融合、加速器等の分野からの要望を聴取するために、講師を招聘する。