崩壊熱評価ワーキンググループ会合議事録 開催日時:平成16年2月27日(金)13:30 〜 17:00 場 所:日本原子力研究所計算科学技術推進センター 出席者:貝瀬與一郎(新型炉技術開発),片倉純一(原研),橘孝博(早大), 田原義寿(三菱重工),三橋偉司(東芝安藤代理),吉田正(武蔵工大) 配布資料: a.前回会合議事録(吉田委員) b.Greenwood論文のデータを使ったFP崩壊熱計算(吉田・橘委員) c.Proposal for JYFL Accelerator Laboratory Program Advisory Committee by A. Algora et al.(吉田委員) 1。前回議事録確認 1)前回(平成15年2月22日)の議事録確認を行った。 2。議事 1)Greenwood論文のTAGSデータを使ったFP崩壊熱計算 吉田委員より,資料bに基づいて,Total Absorption Gamma-Ray Spectrometer(TAGS)を 用いたGreenwoodらの約40FP核種分のbeta feeding測定値を導入したFP崩壊熱の計算結果 が報告された。ガンマ線成分はJENDLより大きくなり,従来測定値(東大,ORNL)と良く 一致していたものが過大評価となる。今後,橘・吉田で問題点をつめて行くこととした。 2)原子炉崩壊熱の標準化に関わる今後の方針の検討 日本原子力学会標準委員会の発電炉専門部会は原子炉崩壊熱の標準化を決めているが, 平成15年度は,確率論的安全性評価の,他の緊急案件への対応が優先され,崩壊熱につ いては殆ど進展がなかった,と吉田委員から報告された。しかし,当委員会としては,標 準化が具体化する以前にポリシーを明確にしておくべきであるとの意見が出された。アク チニド崩壊熱に関しては,核種生成量の評価がむしろポイントとなるので,核種生成量評 価WGの協力が不可欠であるとの議論があった。そこで,同WGのグループリーダーである奥 村氏と話してみることが肝要であると結論された。 3)今後の体制 二法人統合のためシグマ委員会そのものの将来が不透明であるが,少なくとも平成16 年度は現WG体制を維持し,上記1),2)の問題に対処してゆくこととした。 宿題事項: 1)TAGSデータを用いた崩壊熱計算の継続と問題点の解明(橘委員,吉田委員) 2)日本での検討結果を,TAGS測定を実施しているバレンシア大学のグループにも伝え, 同グループのENAM04やSanta Fe核データ会議での成果発表予定を打診する。(吉田委員) 3)Greenwood論文のcontact personであるHelmer氏に我々の論文を送りコメントを求め るとともに,(1)La-144の崩壊データ(特にその3?->0+遷移),(2)Waltersの崩壊 スキームの出所について尋ねる。(吉田委員) 4)アクチニド崩壊熱標準化について核種生成量評価WGの奥村グループリーダーと今後の 協力関係について話をする。(片倉委員,吉田委員) 次回会合:未定