シグマ研究委員会・核データ専門部会・高エネルギー核データ評価WG
高エネルギーファイル作成SWG平成16年度第3回会合議事録(案)
日 時: 平成17年3月23日(水) 13:30〜17:00
場 所: 日本原子力研究所 計算機科学技術推進センター、第1小会議室
出席者: 真木(普遍学国際研)、村田(アイテル)、小迫(清水建設)、千葉(原研)、
岩元(原研:中島委員の代理)、深堀 (原研)、渡辺(九大)
(以上7名、敬称略、順不同)
配布資料:
HE-F-04-14 ファイル化作業の現状と予定(4)
HE-F-04-15 中高エネルギー核データ積分テストWGにおけるJENDL/HE-2004問題点の抽
出
HE-F-04-16 JENDL高エネルギーファイルの開発スケジュール
1.前回議事録確認
「高エネルギーファイル作成SWG平成16年度第2回会合議事録(案)」の確認を行い、
一部修正後承認された。
2.報告事項
・深堀委員より、運営委員会で来年度の活動計画が承認された旨報告があった。
3.各評価者の作業進捗状況報告
3.1 渡辺委員
C, Mg, Siについては、前回の報告から特に進展なし。今後再評価結果のファイル化
を行う予定。現在、Cに関する評価結果について論文執筆を行っている。
3.2 村田委員
14Nと16Oの再評価作業について報告があった。低励起離散的状態へのDWBA微分断面積
を実験室系に変換して、実験室系DDX(MF=6,MT=5)へ追加する作業を終えた段階で、今後、
そのファイル化を行う予定。又、20〜100MeV領域の14Nに対するトリトン生成断面積を
従来のJAM計算結果からEXIFON計算結果へ切り替えることにした。
3.3 小迫委員
配布資料HE-F-04-14を用いて、評価作業状況と問題点の検討について以下のとおり報
告があった。
1) TIARAでの43MeV鉄体系ベンチマーク計算結果を検討し、若干の断面積調整の必要性
が判明
2) ROOT-ECISコードの汎用化を検討中で、完成すれば未評価の核種(F-19, Na-23,
Ar-36, 38, 40, Mo-92, 94, 95, 96, 97, 98, 100)の評価に適用する予定
3) JENDL/HE-2004のMCNPライブラリーを用いたテスト計算で指摘された問題点(1H(p,p)
および炭素の陽子入射陽子放出)について検討中
4.JENDL/HE-2004の積分テストの結果について
中高エネルギー核データ積分テストWGで行われた積分テストの結果(配布資料HE-F-
04-15)が深堀委員より報告された。テスト内容は、
(1) 厚いWターゲット陽子入射実験に対するベンチマーク計算、
(2) H, C, N, Oに関する2次中性子・陽子スペクトルのベンチマーク
(3) 鉄のベンチマークおよび鉄の(p,n)反応DDX
(4)TIARAとWNRのベンチマーク計算、
である。対象となった核種(H, C, N, O, Fe, Al, W)について幾つか問題点が指摘さ
れており、今後の対応について協議した。
5.JENDL高エネルギーファイルの開発スケジュール
深堀委員より、統合法人設立後のJENDL高エネルギーファイル開発スケジュール案
(配布資料HE-F-04-15)が示され、JENDL-4およびユーザーの利用動向を踏まえ、本SWG
の将来活動計画について議論を行い、以下の活動方針をまとめた。
・2006年度中にJENDL/HEファイルを完成させ公開する。
・2005年度末までに優先度3までの優先度の高い核種について評価を終え、2006年度前
半は主としてファイル化と一部ベンチマークを行う。
・評価が遅れている核種(特に軽核)については担当委員の見直し(国際協力も含む)
を行う。
・JENDL/HE-2004改訂版として、新規評価の核種(主としてアクチニド核種)も一部追
加したJENDL/HE-2005を2005年度の早い時期に作成する。公開方法に関しては、更に
検討する。
次回予定: 6月中旬