シグマ委員会・核データ専門部会
   高エネルギー核データ評価WG・PKA/KERMAファイル作成SWG議事録(案)

日  時: 2005年7月14日(木) 13:30-17:00
場  所: 原研計算科学推進センター第2会議室
出席者: 真木(物質・材料研究機構)、村田(アイテル)、島川、
         深堀(原研)、渡辺(九大)、川合(KEK)(順不同、敬称略)

配付資料:
−      前回PKA/KERMAファイル作成SWG議事録(2005年1月28日)
HE-PKA-05-01:平成16年度活動報告・平成17年度活動計画(深堀)
HE-PKA-04-02:NJOY中の弾き出しエネルギーのデフォルト値(深堀)
HE-PKA-04-03:JENDL PKA/KERMAFileの仕様検討(深堀)

議  事:
1.前回議事録の確認
  前回(2005年1月28日)議事録が確認された。
2. 第7回核破砕材料技術の国際ワークショップ(IWSMT-7)の報告(川合)
  掲題の会議は、2005年5月29日から6月3日にスイスのトゥンで開催された。参加者は、
 全部で37名、日本からは4名であった。会議の目的は、建設中の核破砕パルス中性子源
 施設と近い将来の施設として世界中で考えている加速器駆動核変換システム(ADS)を実
 現するための照射と腐食に関する最新の研究成果を持ち寄って、討論し、情報の評価と
 知識の共有を行うことであり、55件の発表があった。
  プロジェクト報告として、日本のJ-PARC、米国のSNS計画、PSIの核破砕中性子源SINQ
 でのADS 材料の照射を行うMEGAPIE実験の準備状況等が報告された。
  一般セッションでは、高エネルギー陽子を材料に照射した時に起こる核破砕反応とそ
 の後の反応の過程で材料に起こる変化を、機械的性質、ヘリウム等の生成、マイクロ組
 織から調べた報告や、水銀中に起こるキャビテーション・エロージョン、溶解した鉛ビ
 スマス流動の制御技術、液体重金属中での材料腐食、液体重金属での材料脆化、ターゲ
 ットの中性子工学に関する発表がなされた。
  その中で、PSIのY. Daiによる、"A comparison between calculated and measured 
 He and H contents of STIP samples"とノースカロライナ大学のLuによるNCSU radiation
 damag database: proton-induced damage energy and application to radiation damage
  at SINQ" が紹介された。どちらもPSIの照射材料の照射後試験の解析に関わるものである。
 Daiの発表のガス生成実験については、SS316やF82Hなどの鋼材のHe生成について現在フ
 ァクター2程度で実験と計算が合うが、過小評価の傾向にあること、一方、水素につい
 ては、測定値が低く、特に150℃以上でそれが顕著である事が示された。これは、水素
 が拡散して消失したことによるもので、核データの問題ではない。
  Luの発表は、高エネルギー陽子による損傷関数の計算に核内カスケードモデルでは、
 CEM2Kが BERTINiやISAMELモデルより良好なこと、低エネルギーでは弾性散乱が重要で
 SRIMコードが有用であると述べられた。特に、SINQターゲット場での材料損傷について
 計算したところ、SRIM計算の寄与が無視できないことが示された。
  また、材料損傷のシミュレーションとしてマルチスケールモデルの試みが米国のカリ
 フォルニアのサンタバーバラ大学のグループとイリノイ大学のグループから発表された
 ことも述べられた。会議のproceedingsは、J. Nuclear Material誌から出版される。

3. 平成16年度活動報告・平成17年度活動計画
  配布資料HE-PKA-05-01 (2月21日に運営委員会でも配布)に基づいて、活動の現況
 確認と平成17年度の活動計画について確認した。合意された活動計画は、以下の通りで
 ある。
  JENDL/HE-2005中性子ファイルを元にしたESPERANTによる処理(深堀、川合)。
  代表的な元素等の弾き出しエネルギーをデータベース化する(島川、深堀)。
  軽核のPKAスペクトル、KERMA因子等の計算方法等の検討(渡辺、村田)。

4. 弾き出しエネルギーの検討
  配布資料HE-PKA-05-02に基づいて、NJOYで用いられている弾き出しエネルギーの値が
 深堀委員から紹介された。一方、島川委員から、IAEAの推奨値のあることが述べられた。
 追って、島川委員からNJOYの値とIAEA推奨値の比較表を全員に配布することになった。

5. JENDL/HE-2005中性子ファイルを元にしたESPERANTによる処理
  配布資料HE-PKA-05-02に基づいて、ESPERANTによって JENDL/HE-2005中性子ファイル
 からJENDL PKA/KERMA Fileを作成するためのの仕様が深堀委員から報告され、承認され
 た。対象は、29元素78核種であり、10の-5乗eVから50MeVのデータを処理する。ガンマ
 線は、低エネルギーで寄与が顕著となる中性子捕獲反応のみを対象とする。

6. 次回
  作業経過を見て、適時開催する。

 以上