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放射化断面積ワーキンググループの議事録(案)をお送りします。
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Yutaka Nakajima(中島 豊)
Nuclear Data Center, Japan Atomic Eenergy Research Institute
Tel.  :+81-292-82-5481
Fax.  :+81-292-82-6122
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シグマ研究委員会8年度第1回放射化断面積WG会合議事録(案)

日 時: 1996年6月6日(木) 13:30〜17:30
場 所: 原研本部第5会議室
出席者: 浅見哲夫、八谷雅典(以上データ工学)、渡部隆(川重)、
	真木紘一(日立),矢野真理(三菱重工)、山室信弘(元東工大)、
	池田裕二郎、中島豊(以上原研)


配布資料
  1. レポート原稿
	(1)レーポート用資料(渡部)
	(2)General description of the evaluation(浅見)
	(3)ITER誘導放射能 ― 実験結果 ― (池田)
  2.  IAEA CRP報告(中島)
  3. Radiochemical Measurement of Excitation Function of 63Cu(n,p)63Ni 	
	Reaction from 7.2 to 14.6 MeV (山室)


議事

1. 前回議事録確認
  前回会合(平成7年度第4回会合(1996.3.21))の議事録を確認した。

2. レポート原稿について
  渡部氏がレポート原稿の材料を整理したことを報告した。(配布資料1-(1))浅見氏が
前回配布のdraftの3 General description of the evaluationの部分の修正案を報告した。
池田氏が配布資料1-(3)に基づきFNSでの積分データによる評価データの検証の予定を次の
通り報告した。7月末にライブラリーを完成する。8月末には積分テストの結果のサマリーを
完成する。11月にFENDLのAdvisory group meeting (AGM)で報告する予定である。なおこれ
がFENDL最後のAGMである。従って9月以降でないと原稿は準備できない。これらの報告に基
づいて討論の結果9月10日までに原稿の素案を中島氏まで送ることにした。中島氏はそれを
整理しワーキンググループ全員に送る。次回会合(10月9日)に議論して最終原稿を決定す
ることにした。なお3 General description of the evaluationと4 Example of the 
resultsは纏めて3 Method of evaluation and resultsとし、渡部、浅見、山室、中島の4氏
で執筆方針を決定することにした。


3.追加評価結果
  若干の進展はあるが全部は完成していないと浅見氏が報告した。これに対し積分テスト
は全体を一気にやることにしたいので少なくともTa-181,W-183,W-184は早急に完成して欲し
いとの意見が池田氏よりあり、これらの核種の評価を6月末までに行うことにした。

3. IAEA  RCM報告
  「放射化断面積の国際基準データライブラリー(IRDF)の創設」に関するIAEA 研究協
力計画の第二回会合がマドリッド工科大学で5月13日〜16日に開催され、中島氏が出席した
。その会合の概略を配布資料2により次の通り報告した。1日半かけてIAEAと研究協力協定を
結んでいる参加者が前回会合(1994年10月4日〜7日、ハンガリー・デブレッツエン)以来の
研究活動について報告した。2日目の午後からIRDFに収納する反応(約200)、フォーマット
(FENDLフォーマットとENDF-6フォーマットの2種類で収納することに決定)、スターターフ
ァイルに採用するデータソース(主なものはFENDLから採用)を決定した。次回(最終回)
会合は1997年9月か10月にウィーンのIAEA本部で開催する予定である。

3. 不安定核の評価について
  不安定核の断面積の測定の検討がFNSで行われているが、未だ測定可能な不安定核種は
見いだされていない。測定可能な不安定核種があれば測定したいと池田氏が報告した。取り
あえず計算が可能なメンバーは各自が希望する1核種を選んで評価し、9月末までに結果を中
島氏まで送る。評価値をADL,EAF-3,FENDL-1と比較したプロットを池田氏が作成し次回会合
でその結果を検討することにした。

4.  Cu-63(n,p)Ni-63反応について
  配布資料3により最近の上記反応の実験値及び評価値について山室氏が次の通り報告し
た。最近ユーリッヒで上記反応の断面積が測定され、そのプレプリントが配布資料3である
。そこでは山室氏のSINCROS-IIによる計算値との比較がしてあり、まずまずの一致を示して
いるが、ADL-3(ロシアの放射化断面積ライブラリー)がもっと良い一致をしている。
JENDL-3.2はあまり良くない。JENDL放射化断面積ファイルは山室氏のSINCROS-IIを採用して
いる。なおNI-63は半減期100年で放射化法ではかなり難しい測定である。ユーリッヒでは化
学分離を行って測定をした。これはIAEAの長半減期のアイソトープの生成断面積測定に関す
るCRPの成果である。
  
5. 次回会合
  次回会合は10月9日(水)に開催する。


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