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シグマ委員会平成8年度第1回運営委員会議事録
日時: 1996年4月12日(金)14:00〜17:30
場所: 日本原子力研究所本部 第1会議室
出席者:中嶋(法大、主査)、中村(東北大RIセンター)、北沢(東工大)、吉田(武蔵工大)、
石川(動燃)、瑞慶覧(日立)、山野(住原工)、中川 (村尾代理)、 菊池、 前川、
(以上原研)
幹事:中島、長谷川(原研)
オブザーバー: 更田(RIST)、喜多尾(データ工学)、松延(住友原工)、川合(東芝)、
佐々木(三菱重工)、高野、 柴田(原研)
配布資料
1. 平成7年度第4回運営委員会議事録(案)
2. 共分散評価WG平成7年度活動報告・8年度活動計画
3. リアクター積分テストWG 平成7年度活動報告及び8年度計画
4. ENSDFグループ
5. JENDL3.2問題点検討小委員会の設置について(案)
6. 核データ高度利用支援策
議事
��. 議事録確認
前回2月19日の議事録(配布資料1)を確認した。
��. 報告事項
1. 人事
所属変更:
神田幸則(九大から大分高専へ)
中川庸雄(原研から原子力発電技術機構(NUPEC)へ)
吉田 正(東芝から武蔵工大へ)
長谷川明(原子力発電技術機構から原研へ)
職位変更
原研原子炉工学部次長(土橋敬一郎から中川正幸へ)
以上から
核データ専門部会長(中川庸雄から井頭政之へ)
共分散WGリーダー(神田幸則から柴田恵一ヘ)
CINDAグループリーダー(中川庸雄から深堀智生へ)
運営委員会幹事(長谷川 明追加)
本委員会承認事項については、本委員会に諮る。
2. 8年度予算
・前回報告済み前年度同額。予算的には極めて厳しい。
・委託作業で6年続く案件もあり(東工大実験)、これらについては理事会での個別
審議となるので、対応かたよろしくお願いしたい。
・来年度予算として、加速器のためのデータ整備等環境問題ともからめて新たな認可
予算の獲得が不可欠となる。できるだけのご支援をお願いしたい。これが認められないと次年度以降委
託ができなくなる恐れがある。
3. ISTC(International Science Technical Center) ロシア支援関連
・5月27日から31日までの1週間ワークショップを日本で開催する。
アクチナイドの断面積評価、実験を中心にロシアから12人程が参加予定。
契約上最低年一度開催することになっている。
・測定に関しては、半年に1回会合を開く事が義務ずけられている。
4. その他
・核データのInternet Symposiumを開催中。(4〜6月まで)
25件応募があり、3〜4件が未着であるが順調にスタートした。
・学会関連
・企画委員交代人事
プログラム分野の見直し、企画委員の数の見直し、出身母体からの人数制限等の関係から近藤委員長の判
断もあり当委員会からの推薦人事は通らなかった。
・炉物理核データ特別会合について
炉物理委員会側からはあまり評価されていないようであり、今後炉物理委員会側と連絡を取ってスムース
に開催できるようにすることが必要。
��. 審議事項
1. 共分散評価WG(柴田、資料-2)
・共分散行列算出法の標準的手法の確立を目標に作業を行っている。
・ 共分散は評価値と評価法と一体のものであるが、評価は既にすんでいるためJENDL-
3.2の評価値の再現性の良い方法で算出された共分散を導出する形で作業を進めた。モデル計算が可能な
断面積については九大で開発したKALMANを使用、共鳴パラメータについては、強い共鳴のみ共分散を考え
るが、それ以外についてはバックグラウンド断面積に共分散を与える。非分離についてはどうするかは結
論はでていない。測定と理論計算をつなぐ場合には不自然にならないようにスムースにつなげる事とした
。
・8年度に10核種の誤差ファイルを完成させる。
2. リアクター積分テストWG(高野、資料-3)
(1) 熱中性子炉ベンチマークテスト
SRAC用ENDF/B−VIライブラリーを作成し、ベンチマークテストを実施しこれまでに得られているJENDL
−3.2による結果と比較した。U炉心の実効増倍係数は、ENDF/B−VIの方がTCAでは0.6%程低い、U-238に
起因する寄与が0.3%,U-235(ν)から0.2%である。Pu炉心についてはB-VIとJENDLの差は0.2%以下で
ある。
(2) 高速炉ベンチマークテスト
ENDF/B-VIから炉定数ライブラリーを作成し国際ベンチマーク炉心及びZPPR-9の解析を行い、Keffにたい
して大型炉で1%、小型炉で2%もの大きな差が生じた。原因はU-238の非弾性散乱断面積の2次中性子分
布の評価の差によるとした。
これについては異論も出た。
(3) U-235断面積の検討
JENDL-3.2と3.1のベンチマークテストの結果からU系炉心についてKeffにたいして3.2は3.1より0.6%程
Keffが大きくなる。この原因は熱領域における核分裂断面積の差による。
(4)WIMS-D用のJENDL-3.2ライブラリーの作成が進行中。
(5) 今後の計画
新たなベンチマーク炉心(熱炉:STACY,FBR:最近のFCA実験)についてデータテストを実施する。
U-238, U-235データの検討を深める。
以上に関連して、以下の意見があった。
・STACYについては、濃度分布、周辺構造物等解析上の誤差を考えて行ってほしい。
・FCA実験についての外部からの要請として、プレートデータ等を公開してほしいとの意
見があった。今後モンテ・カルロ法等でas-builtで計算することが増えてくると考えられるので、プレー
トデータは公開しないまでも、計算できるように限定してでも良いからデータは出して欲しい。出てこな
いと、FCAのデータが使われなくなる。
・ENDF/B-�困�JENDL-3.2の差は定性的には解析者やコードによる差はあまりないが
定量的にはかなりの違いがあり、それを考慮に入れないとC/Eの議論はできない。相互比較の場を作る必
要がある。
・U-238の非弾性散乱断面積はENDF/B-�困�JENDL-3.2でも違う。評価国際協力の場で
つめるシナリオを現在考えている。最新の実験データにより微分値も動く可能性がある。9年度JENDL-3.2
の改定を考えているので、それにむけて対応して行きたい。
・手法に関してはモンテ・カルロ法にも問題はあり、今のところ全面的には信用できない
ので、他の手法ともあわせて総合的に考えていく必要がある。
3. ENSDFグループ(喜多尾、資料-4)
・ENSDFを作るグループとして評価グループがあり、日本分担のA=118,127,128,129
の改定を行った。118、127はNuclear Data Sheetで公表された。
・核構造文献ファイルへの入力を行った(95年の関連データ100件弱を理研グループが担当入力)
・ENSDFからUser friendlyなデータを作るグループとして2次加工グループがあり、ア
イソトープ手帳(改定9版)の出版に協力した。
・8年度作業としては、核構造データの評価、文献ファイルへの入力を予定。
データの加工では放射性核種からのγ線表、主な放射性核種の1cm線量当量定数表を作成予定
・核構造データの5年毎の改定のペースは守られている。一時遅れていることもあったが
ほとんど遅れを取り戻した。
・来年度の加工グループの作業で、日本原子力学会の遮蔽設計法高度化研究専門委員会で
同じような作業が予定されているらしいので、これに関しては調整をおこなう必要がある。喜多尾委員が
担当者とコンタクトする。
・ENSDF使用に対するコメント
ENSDFを盲信してはいけない。これには実験に基づくデータが入っているわけだが、実験データが少ない
とおかしな結果となっており、理論的にレベルの存在がいえるならそれを入れて考えないとだめである。
たとえばCm243では5倍の差がでている。これらの事は、ユーザーに啓蒙しておく必要がある。
4. 核図表
・本年度は4年に一度の改定であるが、印刷費は認められていない。中間ヒアリングで要
求の予定。その裏付け資料が必要。
・販売チャンネルを通して売れないかとの話が出たが、著作権等問題が多いのではないか。
・費用は2000部刷って200万円、利用の価値は十分ある。WWWで公開しているが、広
げて見れないと十分利用できない事もあるので、印刷物として必要と考える。
5. JENDL編集グループ(柴田)
・会合は1回のみ、重核スペクトルについて検討会を開いた。
・今後JENDL-3.2についての検討グループが発足するのでそちらが当面の主体となる。
それに伴いJENDL-3.2のupdate-fileをつくる。これにはCG(Compilation Group)でReviewした値をい
れる。これを今後使って欲しい。versionの通し番号をつける。例えば、U-238の非弾性散乱断面積が再
評価された場合には、MATの違うデータとして核種全体のデータを入れておきすぐ使えるようにしておく
。
・up-date fileを作るときは共分散をいれるようにして欲しいとの意見が出た。
・Activation fileが公開となった。正式名称:JENDL Activation cross section file 96と
する。
6. CINDAグループ(松延)
・3回開催した。
7. 医学用原子分子・原子核データグループ
グループリーダー(平岡)欠席のため次回以降へ持ち越し
8.核データニュース編集委員会(柴田)
3回発行した。これまでの強力な委員長が転出となったため、皆さんのご協力をよろしく。
��. JENDL-3.2の問題点検討グループについて(柴田、資料-5)
・標記グループを新たに発足させたい。
JENDL-3.2の改定を考えて、微分、積分双方からの検討を行い、何が問題点となるのかまとめる。実際の
作業は両専門部会の各ワーキンググループで実施する。本グループは、問題点をまとめるためのグループ
で、半年ほどで問題点をまとめる。10人前後の小グループとして短期決戦で望む。あくまでもGeneral
purpose fileを対象とする。具体的なグループメンバーの提案があった。それに対し2次γ線データ関
連では、前川(藤夫)専門委員を入れて欲しいとの要請があり、了承した。
��. 高エネルギー炉定数作成コードについて(瑞慶覧、資料-6)
・ 標記のTITLEのもとに核データ高度利用支援策についての提案があった。JENDL-3.2をいかに広範な利
用者層に利用してもらうためにはどうするべきかといった観点からの論旨の展開である。
・ 学会発表を見ていても核データに関して末が見えるという状況に現状はある。これを打破するには高
度利用を推し進めることが重要である。
・ 広範囲な利用を阻害している一端にReich-Mooreパラメータの採用がある。それの意義
は認めるが、これにより従来の炉物理での応用が大きく阻害された感は否めない。
・核データを必要としながらも入手可能でないため使ってない人がいる。PR不足である。
核データの普及、JENDL-3.2の普及の2つとも重要である。また、ポイントデータの利用、処理された群定
数が利用には不可欠である。学会等による有償での数値データの提供の例も崩壊熱関連ではある。これら
を見習うべきである。今や、利用分野も大きく拡大して、資源探査、宇宙利用の分野まで付け加わってい
る。核データの昔ながらの拡張指向ではだめ。曲がり角にきており、これからもどんどん進歩するという
発想を変えないと駄目。
例えば、ユーザー側ではいろいろなニーズがあり、とにかく高精度で出して欲しい、精度を落として出し
て欲しい、JEFでもJENDLでもいいといった種々のニーズに答えられなければならない。PRするためにきち
っとしたものにする。例えばBNL-325の様なもの。
・ 次世代の育成の重要性は極めて大きく、核データが一般大衆のみならず、教育現場に使える等、多様
な使い方が出来る必要がある。その意味からも、CD-ROM等注目しても良いのではないか。
・ 高エネルギー核データの表現としては、File6で良いのではないか。消滅処理の概念の成
立性の検討では精度保証が必要となる。今後モンテ・カルロ法の誤差を明らかにして、実機設計にあた
って使用するコードをあと押ししていく事が必要かも知れない。
・ 50MeV位までは現状の炉定数として整理し、外部に対して発表することができるのでは
ないか。
・ 炉定数の作成はシグマとは別な所でやる事も考えられる。炉物理委員会 で少しアレンジ
していただけないか。
・ Reich-Moorのパラメータの問題が提起されたが、JEFでは核分裂核種のみではなくCr,Fe,Niに対して
も与えようとしている。断面積の形並びに精度の問題からこうなってきた経緯があるわけで、短所のみを
問題にされても困る。
・ 非常に広範囲な話で、いずれも今後考えていかなくてはならない事柄である事から、次回もう一度高
エネルギーに集中した話を具体的提案を含めてやって欲しい。瑞慶覧委員と事務局で適任者を考えて欲し
い。
��. 委員会人事
報告事項で報告した件について了承した。
��. 本委員会準備
日程:7月11日(木)
主査の改選があるので、時間場所は事務局に一任。
��. その他
・次回は、本委員会(7月11日(木))対応として6月20日(木)に東京で開く。
・ 3月末に開催された日本原子力学会「春の大会」での核データのセッションの発表の少なさに山野委員
から、JENDLデータに関する発表は核データのセッションでやって欲しいとお願いしたらとの意見が出た
が、それは発表者が決めることでそこまでは言えないのではないかとの意見がでた。データの精度ではな
くて手法の方に興味があるかもしれないからである。核データだけ特別扱いをして欲しいというのは、や
めたほうがよい。“シグマ委員会の作業は核データへ”を呼びかけそれを定着させる程度であろう。アク
ティビティの活性化は今後議論する必要がある。
宿題事項
1. WGの適正運営に関する申し入れ書をWGリーダーに送る。(前回からの持ち越し事項)
(幹事、両委員長)
2. ENSDF加工グループの作業について日本原子力学会の遮蔽設計法高度化研究専門委員会とコンタクト
して調整の余地があるか探る。 (喜多尾委員)
3. 高エネルギー核データ処理について適任者に次回話をしてもらう。(瑞慶覧、前川、深堀委員)
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