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去る3月17日に開催した放射化断面積WG会合の議事録(案)をお送りします。
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Yutaka Nakajima(中島 豊)
Research Organization for Information Science and Technology(RIST)
Tel.  :+81-292-82-5017
Fax.  :+81-292-87-0315
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シグマ研究委員会8年度第3回放射化断面積WG会合議事録(案)

日 時: 1997年3月17日(月) 13:30〜17:30
場 所: 原研本部第2会議室
出席者: 浅見哲夫、八谷雅典(以上データ工学)、渡部隆(川重)、
	真木紘一(日立),山室信弘(元東工大)、池田裕二郎(原研)、
	岩崎 信(東北大)、中島 豊(RIST)


配布資料
  1. レポート用原図作成案(浅見)
  2.  レーポート原稿(渡部)
  3. JENDL activaction vross section file 96(draft)(中島)
  4. FENDL-AGM報告(池田)
  5. 放射化断面積WG活動報告(案)(中島)

議事

1. 前回議事録確認
  前回会合(平成8年度第2回会合(1996.10.9))の議事録を確認した。

2.JENDL/A-96の評価レポートについて
 浅見氏が配布資料1に基づいてA=58以上の核種の44反応の比較図を提案した。ほぼ原案通
り提案されたが、測定値の非常に多い反応で全部をプロットするとどのデータが誰の測定デ
ータか分からなくなる場合は測定年代の新しいものに限定してプロットすることとした。な
お前回会合でTm-169の反応は含めないことにしたが、プロットの準備が進められているもの
は全て含めることにし、Tm-169反応も含めることにした。
 渡部氏が配布資料2によりNa-23からCo-59までの8枚の図を提案した。JENDL-3.2をプロッ
トしたものとしないものとの2種類が提案されたが、すべてJENDL-3.2をプロットした図を採
用することとした。
 中島氏が以前に提案したIntroduction,Selection of Nuclides and reactions, List of 
the reactins included in JENDL/A-96を若干手直しした案を提案した。Selection of 
Nuclides and reactionsにMT NO.を含めることともっとコンパクトなテーブルにするように
コメントあり、中島氏が再度検討することとした。
 池田氏から積分テストの状況について説明があり、準備が遅れており5月末までにはdraft
ができあがると報告した。
 以上の議論から原稿の準備は前回会合での決定より大幅に遅れており、来年度(1997年度
)前半には出版することにしスケジュールを次の通り決定した。draftは全員5月末には完成
させ、中島氏に送付する。中島氏は全体の原稿を7月末までに完成し、全員に配布する。7〜
8月の適当な時期にWG会合を開催し、最終案を決定する。

3.不安定核の評価について
 前回会合以降進捗していない。中島氏から前回会合で池田氏が提出したCa-45及びNi-59の
評価値の比較プロット図のうち中島氏による捕獲断面積の計算値が正しくプロットされてい
ない事を発見したので、次回会合で具体的なことを報告するとのアナウンスがあった。

4.FENDL-AGM報告
 池田氏が配布資料4により1997年3月3日〜7日にIAEA本部(オーストリア、ウィーン)で開
催された上記会合について次の通り報告した。この会議の目的は、各極(日米欧露)から候
補として提出されているデータを選別し、FENDL-2に収納する評価データの決定、ライブラ
リー化の手順、その後の活動について審議決定することであった。汎用ファイルの決定につ
いては省略し、放射化断面積ファイルに限って報告する。先ず参加者から前回会合以降の活
動について11件の報告があった。池田氏ははライブラリー化作業は終了したが、積分テスト
(原研担当)は遅れている事を報告した。J.Csikaiは最近の実験データ測定を発表し、
JENDL/A-96は良い成績であることが示された。FENDL-2の放射化断面積ファイルは前回会合
で決定済であるので、今後の活動方針に関する討論を行った。そのサッマリーを全体会議に
報告し、今後も何らかの形で活動を継続することを要望したが、IAEA-NDSでは予算のみなら
ず、NDSそのものが縮小している現状では継続は難しいことが告げられた。今回の会合が
FENDL計画の実質的な終了会議となった。

5.来年度計画について
 中島氏が配布資料5により当WGの本年度活動と来年度計画について次の通り提案した。
1996年度活動としては(1)JENDL放射化断面積ファイルJENDL/A-96の評価レポート執筆、(2)
不安定核の評価、(3)IAEA CRP「放射化断面積の国際基準データライブラリー(IRDL)の創設
」への協力、また1997年度計画としては(1)JENDL放射化断面積ファイルJENDL/A-96の評価レ
ポートの完成、(2)不安定核の評価ならびに結果の検討、(3)IAEA CRP「放射化断面積の国際
基準データライブラリー(IRDL)の創設」への協力について報告する。討論の結果、不安定核
の評価に関連してSINCROS-IIの使用上の問題点が含まれていたが、運営委員会の資料に含め
るのは適切でないとの意見で除外し、提案を承認した。SINCROS-IIの使用上の問題点につい
ては原研核データセンターと連絡を取って早急に対処することとした。

6.次回会合
  次回会合は7〜8月の適当な時期に開催する。