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各 位
深堀@原研核データセンターです
平成11年1月14日(木)に行われました高エネルギー核データ評価WG
MeVファイル作成SWG・GeVファイル作成SWG合同会合議事録(案)を
お届けいたします。
シグマ研究委員会・核データ専門部会・高エネルギー核データ評価WG
MeVファイル作成SWG・GeVファイル作成SWG合同会合議事録(案)
日 時: 平成11年1月14日(木) 13:30〜17:30
場 所: 原研本部第5会議室
出席者: 石橋(九大)、岡本、(日大)、小迫(住友原子力)、真木(日立)、
村田(アイテル)、山室(東工大)、義澤(三菱総研)、渡部(川重)、
高田、千葉、中島、深堀(原研) (12名、敬称略、順不同)
配布資料:
・ 高エネルギー核データ評価WG、MeVファイル作成SWG・GeVファイル作成SWG
第2回合同会合議事録(案)
・HE-MEV&GEV-98-09 担当作業(14N, 16O)の現状(村田)
・HE-MEV&GEV-98-10 高エネルギー核データファイルの評価状況(その1)(義澤)
・HE-MEV&GEV-98-11 クロム同位体の評価作業について(小迫)
・ HE-MEV&GEV-98-12 250 MeVまでのCu-63/Cu-65中性子・陽子断面積評価方法
(山野)
・ HE-MEV&GEV-98-13 QMDによる高エネルギー核データ計算状況(深堀)
・ HE-MEV&GEV-98-14 Summary of measurements of double-differential particle
emission cross sections (DDXs) for
nucleon-induced
reactions(渡辺)
・ HE-MEV&GEV-98-15 "W. Scobel, et al.: Double Differential Cross Sections
for
(p,n) Reactions of 18 and 25 MeV Protons
with Isotopes of
Cr, Fe, Co, Ni, Cu, Y, Zr, Mo, Pb and Tb"の
一部コピー(渡辺)
1.前回議事録確認
高エネルギー核データ評価WG、MeVファイル作成SWG・GeVファイル作成SWG
第2回合同会合議事録(案)の確認を行い、承認された。
2.一般連絡事項
深堀委員により、1998年核データ研究会の簡単な報告、遅発中性子データ専門家会
議の案内があった。また、核データセンターのサーバのIPアドレスが変わったので、
ホスト名以外でのアクセスに注意が必要である旨連絡された。
3.N-14, O-16 の評価進捗状況
村田委員より、配付資料HE-MEV&GEV-98-09を用い、N-14およびO-16の評価の
現状が報告された。中性子入射反応の評価に関しては、ファイル作成方針及び評価法
のまとめと問題点が報告された。DDXの対象としてγ線を含み、JENDL-3.3で改訂
対象とならない20 MeV以下の荷電粒子スペクトルも検討の対象とすることとした。
また、中性子放出スペクトルの低エネルギー部分がbreak-up反応のためか実験値との
一致が悪く再度検討している。また、陽子スペクトルはQuasi-Free部分がほとんど核
表面で起こっていると仮定し、ポテンシャル加速を無視することで合う方向に行くこ
とがわかったため、この方針で作業を進めることとした。
陽子入射反応評価に関しては、実験データ調査を行い、評価方針を検討した。弾性
散乱に関しては角度分布をある程度再現する光学模型計算で評価することとし、その
他の反応に関しては、EXIFON (<100 MeV)及びALICE-F (>100 MeV)計算値を収集し
た実験値と当面比較検討することとした。
4.Na, Fe, Niの評価進捗状況
義澤委員より、配付資料HE-MEV&GEV-98-10を用い、Na、Fe、Ni同位体の評価
進捗状況について報告があった。実験データ収集状況及び評価計算コードについての
報告があり、Quick-GNASHのモジュール間の関連図が報告された。実験データにつ
いて、全断面積データが不足している旨報告され、LANL実験値または千葉委員の光
学模型ポテンシャルが使用可能かどうか千葉委員が検討することとした。また、これ
に関連して、NASAやWellish等の系統式が実験値のない場合、全断面積の評価値と
して使用可能であるかどうか深堀委員が検討することとした。
5.Cr, Cuの評価進捗状況
小迫委員より、配付資料HE-MEV&GEV-98-11を用い、Cr同位体の評価進捗状況が
報告された。ECISPLOT及びGNASH-ECNを用いて評価を行い、一応現時点で
JENDL-3.2と結合したファイル化まで実施した。問題点として、
1) ファイル化された全断面積とECISPLOTで調整した全断面積が一致しな
い。使用法の誤りかシステムのバグか検討中である。
2) JENDL-3.2を結合するのにMINGUS3コードはENDF/B-VIのみに対応し
ているので更新作業が必要である。
3) 入射エネルギー点数の問題がある。
が、挙げられた。
また、配付資料HE-MEV&GEV-98-12を用い、欠席した山野委員に代わり深堀委員
がCuの評価方法に関して報告した。この資料はECISPLOT及びGNASH-ECN
(Quick-GNASH)のよいマニュアルとなっている。
6.QMDによる高エネルギー核データ計算状況
深堀委員より、配付資料HE-MEV&GEV-98-13を用い、QMDによる高エネルギー
核データ計算状況に関して報告した。C, N, O, Na, Al, Cr, Pbに関しては中性子及
び陽
子入射反応に関してほぼ計算終了、Fe, Ni, Au, Hgに関しては陽子入射反応計算がほ
ぼ終了した。この他、Cu, Ta, Bi, Uについても計算する予定である。計算点は、
150, 250,
350, 500, 700, 1000, 1500, 2000, 3000 MeVの9点で、重い核(Hg, Pb, U)に関し
ては代
表の同位体のみ計算し、他の同位体にこの計算値を流用する。計算終了後、ENDF-6
フォーマットでの格納が必要である。この報告に対し、600, 800 MeVは実験値が多い
ので、計算の対象にしたらいいとの提案があったが、計算点を増やすと計算時間がか
かること、内挿方法の正しさ確認のため、現状では、9入射エネルギー点でいくこと
とした。
7.陽子入射反応における二重微分断面積実験データの現状
深堀委員より、渡辺委員の用意した配付資料HE-MEV&GEV-98-13及び-14を用い、
陽子入射反応における二重微分断面積実験データの現状の報告があった。配付資料
HE-MEV&GEV-98-13は「JENDL高エネルギーファイル積分テストに関する検討タス
クフォース」の際にまとめたものに中性子入射反応を加えたデータベースで、昨夏の
TrentoでのMSDに関するWorkshopで配布したものである。配付資料HE-
MEV&GEV-98-14は低エネルギー側で前平衡成分のKalbach定数を決めるのに役に立
つと思われる数値データベースである。EXFORに入力されていない可能性があるの
で、数値化すれば貴重な資料となる。著者に、数値データをリクエストすることとし
た。
8.C-12の評価進捗状況
深堀委員より、渡辺委員により行われているC-12の評価の進捗状況が報告された。
中性子はすでに80 MeVまでの評価が終了している。250 MeVまで前平衡過程計算を
拡張することがWGで決まったので、これに従って、共通の手法を用いて中性子及び
陽子の同時評価作業を進めている。現状では、実験データのサーベイ及び評価方針検
討の段階である。
9.次年度方針
深堀委員より、次年度方針に関する提案があり検討を行った。次年度は、以下の点
に注力することが議論された。
1) 全断面積、弾性散乱断面積、弾性散乱外反応断面積に実験データがない
場合のWGとしての推奨値のガイドラインを作成する。
2) 1)に関連して、光学模型パラメータの決定方を更に検討する。高エネルギ
ーファイルの場合、実験値が少ないため他のファイル(例えばLA150)
との数値的な差別化は困難である。入射エネルギー及び格納核種で差別
化を図る必要がある。したがって、時間的に余裕がない場合、LA150を
参照することは仕方がない場合もありうる。
3) 微分レビューと積分レビューはできるだけ別に行いたい。評価終了核種
に関して、レビューしたものとそうでないものをきちんと分けておく必
要がある。微分レビューは最低限、ファイルチェック及び実験値のある
ものはすべてプロット図を作成しておく。
4) 3)に関連して、積分テストを行ってくれるグループの提案をおこなう。
5) 1st priority核種の残りと2nd priority核種の評価及びファイル化を進め
る。
6) 1年間やってみて、MeVファイルとGeVファイルの評価を個別に行う利
点があまりないようであるので、この二つのSWGを統合し、系統的な評
価が行えるようにする。IFMIF用ファイル作成SWGは別とする。
10.その他
次回の会合は、未定。
以 上
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