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承認済みの議事録を流そうと考えていたのですが、事務局より催促がありました
ので、議事録案を流すことにします。
シグマ研究委員会・高エネルギー核データ評価WG・光核反応ファイル作成SWG
1998年度第4回会合議事録(案)
日時 : 1998年2月25日(木) 13:00 - 16:30
場所 : 原研本部第2会議室
出席者 : 浅見、岸田、深堀、真木、村田
欠席者 : 千葉、肥田
講演参加者 : 核燃料サイクル機構 原田主任研究員
配布資料:
HE-PHOTO-98-11 : 高分解能・高エネルギー光子スペクトロメータと逆コンプトン光を用いた
光核反応断面積の測定 (原田)
HE-PHOTO-98-12 : C-12, N-14, O-16の光核反応による核種生成 (村田)
HE-PHOTO-98-13 : 高エネルギー核データ評価WG平成10年度活動報告・11年度活動計画 (深堀)
議事 :
1. 特別講演
核燃料サイクル機構の原田秀郎主任研究員に「高分解能・高エネルギー光子スペクトロメータと
レーザ逆コンプトン光を用いた光核反応断面積の測定」という題目で講演して戴いた。主な内容は、
(1)今までの光核反応断面積測定方法の問題点、(2)逆コンプトン単色γ線の発生方法、(3)高
分解能光子スペクトロメータの開発、(3)O-18の微細構造測定およびC-13の15.11 MeV準位の
観測結果である。
高分解能測定が可能になったので、今まで見えなかった励起関数の微細構造測定に成功した。
今後、系統的な断面積測定を行ないたい。
2. 前回議事録確認
前回会合の議事録確認を行ない一部修正をした後、承認された。
3. 評価・ファイル化現状報告
(a) 村田委員が資料HE-PHOTO-98-12に基づきC-12, N-14, O-16の光核反応による核種生
成断面積評価に関する問題点について報告した。
改造EXIFONコードでは計算すべき反応を明示的に指定しなけれならず、その反応で
生じた残留核が粒子放出可能な励起状態で生成されたとしても、そこで反応の追跡は
終ってしまう。すなわち、エネルギー的に生起可能な全ての反応を計算している訳で
はない。しかし、全反応を計算することは困難なので、核種生成断面積には応用上重
要な核種のみを格納したい。資料HE-PHOTO-98-12で未計算の反応のうち、Be-7が生成
される反応は重要なので、これに関しては新たに計算を行い、ファイルに格納する。
(b) 岸田委員が以下の件に関して報告した。
i. PEND6-Fで生成したDDXファイルはALICE-Fの出力がそのまま格納されていて、Kalbach-
Mann のシステマティックスを使用できるような出力になっていないという件は、
PEND6-F中での光子の粒子種別を中性子と同じ種別にすることによって回避できる。
ii. Si-28でALICE-Fがα粒子放出を過大評価する原因の一つとして、岩本-原田の前平
衡クラスター放出過程を使用しているためではないかとの指摘があったので、前平
衡クラスター放出をしないようにして計算を行なった。しかし、クラスター放出あ
りの結果と全く同じであった。入射エネルギーが30 MeV までの計算なので、前平衡
クラスター放出が起こりにくいのは確かであるが、全く同じであるのはおかしいの
で、再度プログラムを見直してみる。
4. 評価関連事項
(a) 肥田委員より「核データセンターに送付済みのU-235,238ファイルのフォーマットチェッ
クを行なって欲しい」との依頼が岸田委員にあったので、次回会合までに真木委員と深堀
委員がファイルチェックを行なうことになった。
(b) 資料HE-PHOTO-98-12に記載されている当SWG の平成10年度活動報告および平成11年度活動
計画について、評価対象核種に関する記述を一部修正の上承認した。
(c) 本年10月に日本で開催予定のIAEA/CRP「光核反応データの格納と評価」第3回会合への当SWG
の準備作業として、CRPにおける評価プライオリティ核種、すなわちBe, C, O, Al, Fe, Ni,
Cu, Zr, W, Pb, Bi, Uの評価およびファイル化を優先的に行い、評価値が決まり次第、吸収
断面積、1中性子放出断面積、2中性子放出断面積を深堀委員に送付することになった。
5. 次回予定
(a) 次回は平成11年6月10日(木)に原研本部で開催予定。
(b) 主な内容は、
i. 一般連絡事項
ii. 評価・ファイル化作業現状報告(各委員)
iii. その他