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各位

7月15日に行われました本委員会の議事録(案)をお送りします。

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平成 11 年度シグマ特別専門委員会・シグマ研究委員会本委員会議事録(案)

日時:1999 年 7 月 15 日(木)13:30 〜 17:30
場所:日本原子力研究所 本部 第1会議室

出席者:吉田 正(武蔵工大、主査)、中川 正幸(原研、委員長)、井頭 政之(東工大)、
    石川 眞(サイクル機構)、石橋 健二(九大)、植之原 雄二(東芝、川島委員代理)、
    大竹 巌(データ工学)、岡本 浩一(システム懇)、加藤 幾芳(北大)、
    川合 將義(KEK)、川村 孝弌(核融合研)、喜多尾 憲助(データ工学)、
    神田 幸則(大分高専)、小林 捷平(京大炉)、佐々木 誠(三菱)、
    瑞慶覧 篤(日立)、天道 芳彦(理研)、中嶋 龍三(法大)、馬場 護(東北大)、
    更田 豊治郎(環境研)、山野 直樹(住原工)、池田 裕二郎(原研)、
    西谷 健夫(原研)、長谷川 明(原研)

オブザーバー:片倉 純一、中川 庸雄、須山 賢也(以上 原研)

配布資料
 1.平成 10 年度シグマ特別専門委員会・シグマ研究委員会本委員会議事録
 2.シグマ委員会 運営委員会議事概要
 3.日本原子力学会「核データ・炉物理特別会合」テーマ
 4.委員の人事と組織
 5.大学における核データ活動
 6.JCPRG 1998 年度活動報告
 7.平成 10 年度の原研における核データ関連活動報告
 8.理研における核データ活動
 9.サイクル機構における核データ研究活動
10.KEK での遮蔽計算と使用断面積データ
11.JENDL Dosimetry File 99 (JENDL/D-99)
12.JENDL-3.2 に基づく ORIGEN-2 ライブラリーの作成
13.核データ専門部会の平成 10 年度活動報告と 11 年度の予定
14.炉定数専門部会 平成 10 年度活動報告および平成 11 年度計画(案)
15.核燃料サイクル専門部会平成 10 年度活動報告及び平成 11 年度計画
16.常置グループ活動報告
17.1998 年核データ研究会開催報告
18.1999 年核データ研究会の開催について
19.核データ関連国際情勢
20.2001 年核データ国際会議開催について

主査及び委員長挨拶
 シグマ特別専門委員会の吉田主査とシグマ研究委員会の中川委員長の挨拶の後、議題に入った。

議事
1.報告事項
 (i)運営委員会報告
   配布資料2に基づき、昨年の本委員会の後、開催された4回の運営委員会の議事概要を
   報告した。

 (ii)原子力学会関係事項
    配布資料3に基づき、日本原子力学会の 1998 年秋の大会、1999 年春の年会、
    1999 年秋の大会の「核データ・炉物理特別会合」のテーマについて報告した。

 (iii)その他
    配布資料4に基づき、シグマ委員会の委員の人事及び組織について報告した。

2.国内研究機関の核データ活動
 (i)大学関係
   配布資料5に基づき、馬場氏が、大学における核データ活動について、原子力学会及び
   核データ研究会での報告を参考に報告した。東北大、東工大、名大、阪大、京大、九大、
   北大、早大、武蔵工大、近大において核データ関係の測定、理論解析等が行われている。
   数 10 MeV、GeV 領域での研究が進展するとともに、マイナーアクチニド、
   astrophysics 関連のデータの進展が見られる。

 (ii)日本荷電粒子核反応データグループ
    配布資料6に基づき、加藤氏が JCPRG(日本荷電粒子核反応データグループ)の 
    1998 年度の活動について報告した。NRDF には6編の論文から 0.53 メガバイトの
    データを入力した。EXFOR へは8件のデータを IAEA に送付した。NRDF データを広く
    利用してもらうため、Inteligent Pad システムを用いた新しいデータ利用システムを
    作成するとともに、NRDF データを WWW homepage に登録した。1999 年度にも
    新規データを入力するとともに NRDF データのワークステーションへの移行を行う。
    Inreligent Pad を利用したデータ利用システムについての CD-ROM が席上配布された。

 (iii)原研
    配布資料7に基づき、原研で実施している核データ関連の実験について報告した。
    FNS、TIARA、KEK、AGS での実験を報告した。

 (iv)理研
    配布資料8に基づき、天道氏が理研における核データ活動を報告した。
    医学用ラジオアイソトープ製造核反応断面積データを収集し、EXFOR への収録を
    続けている。ENSDF のための A=129 の新規データの収集、再評価を行っている。
    NSR ファイルへの日本国内の2次文献データの収録のためデータファイルを作成している。

 (v)サイクル機構
    配布資料9に基づき、石川氏がサイクル機構における核データ活動を報告した。
    東海では、FP 核種の断面積の高精度測定のためのシステムの開発及び測定、
    光核反応の断面積の測定技術の開発を行っている。大洗では、大学に委託し MA、FP の
    断面積の測定を行うとともに、東大弥生炉を用い MA 核種の崩壊熱測定を行っている。
    また、常陽を用い、炉心データベースを作成するとともに崩壊熱を測定した。高速炉用の 
    ORIGEN ライブラリーを公開するとともに、統合炉定数を作成している。

 (vi)KEK
    配付資料10及び OHP を用いて、川合氏が報告した。陽子加速器の遮蔽計算、
    ISIS 遮蔽実験のベンチマーク計算、CERN ビームダンプ実験のベンチマーク計算、
    使用断面積データ及び断面積データの測定について報告した。

3.特別講演
 (i)JENDL Dosimetry File 99 の完成
   京大小林氏が、完成したJENDL Dosimetry File 99 について講演した(配付資料11)。
   このファイルについては9月に大阪で開催されるドシメトリー国際シンポジュウムでも
   報告する予定になっている。

 (ii)JENDL-3.2 に基づく ORIGEN2 ライブラリーの作成
    原研須山氏が、JENDL-3.2 に基づき作成された ORIGEN2 用のライブラリーについて
    講演した。(配付資料12)ライブラリーは国内で用いられている燃料の仕様に合わせて
    作成した。PWR、BWR 及び高速炉用のライブラリーを作成した。現在、MOX  燃料の
    ライブラリーの検討を進めている。PIA データとの比較による核データに対する
    フィードバックの可能性について種々の議論が交わされた。

4.シグマ委員会平成 10 年度活動報告と 11 年度計画
 (i)核データ専門部会
    配付資料13に基づき、井頭氏が以下の8つの WG について報告した。
   (1)高エネルギー核データ評価 WG
   (2)共分散評価 WG
   (3)評価計算システム WG
   (4)荷電粒子核データ WG
   (5)遅発中性子評価 WG
   (6)中重核評価 WG
   (7)重核評価 WG
   (8)核分裂生成物収率データ評価 WG
   なお、共分散評価 WG は平成 11 年度中にこれまでに整備したデータの見直し等を行い
   終了する予定である。また、遅発中性子評価 WG は主要3核種(U-235、U-238、Pu-239)
   の評価及び他の燃料核種や MA の取り扱いについて審議し終了する予定である。
   核分裂生成物収率データ評価 WG は平成 11 年度より核燃料サイクル専門部会に移動した。

 (ii)炉定数専門部会
    配付資料14に基づき、山野氏が以下の4つの WG について報告した。
   (1)リアクター積分テスト WG
   (2)Shielding 積分テスト WG
   (3)Dosimetry 積分テスト WG
   (4)標準炉定数検討 WG
   なお、Dosimetry 積分テスト WG では 67 反応( 47 核種)の評価を完了し公開した。
   9月のドシメトリー国際シンポジウムへ本件を寄稿した。

 (iii)核燃料サイクル専門部会
    配付資料15に基づき、片倉氏が以下の3つの WG について報告した。
   (1)崩壊熱評価 WG
   (2)核種生成量評価 WG
   (3)核分裂生成物収率データ評価 WG
   なお、核分裂生成物収率データ評価 WG は平成 11 年度より核データ専門部会から移行した
   ものである。

 (iv)常置グループ
    配付資料16に基づき、中川氏が以下の6つのグループについて報告した。
   (1)ENSDF グループ
   (2)JENDL 編集グループ
   (3)核データニュース編集委員会
   (4)CINDA グループ
   (5)HPRL グループ
   (6)医学用原子分子・原子核データグループ
   なお、医学用原子分子・原子核データグループについてはグループの目的や今後の
   活動についてグループ内で検討するよう運営委員会より要請している。

5.1998 年核データ研究会報告と 1999 年核データ研究会計画
   配付資料17及び18に基づき、吉田氏及び山野氏が報告した。1998 年は 11 月 19 〜 20 日
  に総参加者 166 名で開催された。1999 年は 11 月 18 〜 19 日に予定している。
  従来同様口頭発表とポスター発表の2本立てで開催する。口頭発表では、核データの活動の
  必要性と展望という基調講演のほか、長寿命放射性核種の核データ測定ー消滅処理をめざしてー、
  中高エネルギーの核データ測定ー中高エネルギー量子利用をめざしてー、高エネルギー核データ
  計算とJENDL の進捗、のセッションやトピックスとして、理研 RI ビーム、超重核生成、
  臨界安全ベンチマーク問題、更に国際セッションが計画されている。また、初めての試みとして
  ポスター賞の検討も実行委員会で行われている。

6.その他
 (i)核データ関連国際情勢
   配付資料19に基づき、長谷川氏が OECD NEA/NSC WPEC 核データ評価国際協力会合、
  INDC 国際核データ委員会会合、OECD NEA/NSC 実行委員会及び本委員会での議論について
  報告した。WPEC 関連では WPEC と WPMA (実験活動)の統合が議論され、新たに 
  WPINDC (Working Party of International  Nuclear Data Cooperation)として
  統合される。

 (ii)2001 年核データ国際会議
    配付資料20に基づき、長谷川氏が 2001 年に日本で開催されることになった
   核データ国際会議について計画を説明し、協力を要請した。