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九大の河野です.先週末に開かれました重核WGの議事録案をお送りします.


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####- KAWANO Toshihiko://Advanced Energy Eng. Sci., KYUSHU -##
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            重核評価WG平成11年度第2回会合議事録(案)

  日時      :    平成11年8月27日(金) 13:30 -- 17:30 
  場所      :    原研本部, 第5会議室 
  出席者    :    瑞慶覧 篤(日立), 中川 庸雄, 柴田 恵一, 岩本 修(原研),
                 中島 豊(RIST), 松延 廣幸(データ工学), 村田 徹(アイテル),
                 河野 俊彦(九大)

配布資料
  HN99-3       U-233, U-235評価作業進捗状況                     松延   
  HN99-4       Dosimetry Fileを使った平均断面積計算             河野   
  HN99-5       Direct/Semi-Direct Capture                       河野   
  HN99-6       Pu-240 共鳴パラメータ情報                        村田   
  HN99-7       Simultaneous Evaluation of the Fission Cross Sections     
               of Uranium and Plutonium Isotopes for JENDL-3.3  河野   

議事

前回議事録確認
前回(平成11年5月27日)の議事録を確認し,語句の修正を行った.
    p.1 「提出資料より」の7行目
        明らかになるまで,引続き検討を続けることとした.
        =>  Boulandらによって現在調査中である.

提出資料より

 ○   松延委員より,233Uと235Uの評価の進捗状況が報告
      された(資料HN99-3).前回のWGで,河野委員より同時評価の再計算の結
      果が提出された.この断面積を使って9Be (d,n) 反応で得ら
      れる中性子スペクトルによる平均断面積を計算し,その実験値との比較
      を行った.JENDL-3.2の評価時に,233Uの核分裂断面積はMeV
      領域で大きくなる方向で改訂されたが,この平均断面積との比較から
      JENDL-3.2は1.2%程過大であったことが分かっている.新しい同時評価
      の結果は233Uの σf を減らす方向である.

      233,235Uの500 eV〜1 MeV領域での σc の値の再検討は,
      同時評価の σf が確定してから行う.

      233Uの νp の値の改訂を行った.

 ○   河野委員より,235Uの核分裂スペクトル平均断面積の比較の
      再計算についての報告がなされた(資料HN99-4).以前計算した平均断面
      積は微分断面積にJENDL-3.2を使ったものであり,積分の精度があまり
      良くないため,今回は新しくリリースされたJENDL Dosimetry Fileを用
      いた.また,実験データとの比較ではなく,Mannhartによる新しい評価
      値との比較を行った.ただし,今回の計算方法では数値の補間方法に誤
      りがあることが分かったため,再計算を行い,正しい計算結果をEメー
      ルにて報告することとした.

 ○   河野委員より,主要重核に対するDirect/Semi-Direct Captureについて,
      計算コードDSDの紹介と,捕獲断面積計算結果が報告された(資料HN99-5).
      幾つかの核種の σc を,この計算結果に基づいて改訂する.

 ○   村田委員より,Boulandらによる240Puの共鳴パラメータに関
      する問題について,Boulandから得られた情報が報告された(資料
      HN-99-6).NSEの論文中の共鳴パラメータを用いた平均断面積計算値が,
      同じ論文中に記載されているものと差がある問題について,論文中の平
      均断面積の値が間違っていることが分かった.共鳴パラメータの間違い
      は無いとのことであるので,これをJENDL-3.3に採用する.今後は,非
      分離共鳴パラメータの再評価を行う.

 ○   河野委員より,同時評価の計算結果と,報告書用論文の原稿が提出され
      た(資料HN-99-7).同時評価に用いた実験データの引用を正しく記載す
      るため,参考文献のチェックをWGメンバーで分担した.原稿の主な部分
      をなるべく早く完成させて,重核WGのメンバーに送付することとした.
      また,新しい計算結果を使って,9Be (d,n) 反応のスペクト
      ル平均断面積の再計算を行うこととした.


その他の議論

 ○    (n,2n) の閾値以上でのスペクトルの修正についての議論がなされた.
      スペクトルがPEGASUSコードで評価されている核種についても,再計算を
      行った方が良いと言う意見が出され,テスト計算としてGNASH+GAMFIL計算を
      238Uについて実施してみることとした.

次回会合
  平成11年11月11日(木) 13:30 -- 17:30 原研本部