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遅発中性子ワーキンググループ平成11年度第一回会合議事録

開催日時:平成11年6月4日(金) 13:30ー17:40(武蔵工業大学)

出席者:  大澤孝明(近畿大),岡嶋成晃(原研),親松和浩(愛知淑徳大),片
倉純一(原研),瑞慶覧篤(日立),田原義壽(三菱重工),中川庸雄(原研),
中島健(原研),吉田正(武蔵工大),桜井健(オブザーバー,原研)

 前回議事録(98/5/15)および遅発中性子専門家会議におけるパネルディスカッショ
ンの記録(99/1/29)を確認したのち,SG6活動を中心とする現状のレビューと今年
度の作業方針についての議論を行った。

1.現状をレビューし以下の諸点を確認した。
1)SG6は8群定数を推薦しこれに関する最終レポートを9月末以降に刊行する
ものと思われる。
2)SG6レポートのベースとなるSpriggsのレポートから判断するとSG6の推奨
値は以下のデータに準拠している。括弧内は参照番号。

     Thermal    Fast      High Energy

U-235		 Keepin(68)	    Piksaikin(91)	  East(108)
U-238				Keepin(118)	   East(148)
Pu-239		 Keepin(199)	   Besant(207)	    Maksytenko(214)
Pu-240		 Cox(227)	      Keepin(274)	
Pu-241		 Waldo(228)	    Gudkov(230)

2.JENDL3.3のための評価作業に関し以下のように決定した。
1)JENDL3.3のための積分チェックをSG6レポートの刊行まで待つのはタイムス
ケジュール的に無理があるので、積分検証のためのスターターデータを用意し、早
々に作業に着手する。
2)積分的にデータ検証可能なのはU-235,U-238,Pu-239に限られる。Pu-240と
Pu-241についてはU-235,U-238,Pu-239と同じベースの推奨値を採用しそれを再推奨
するにとどめるしかない。
3)スペクトルについては、選択枝はSaphier,Villani,Brady-Englandしかない。こ
のなかではBrady-Englandが網羅的でかつ信頼がおける。Brady-Englandは
ENDF/B-VIの元データであるので、実際にはENDF/B-VIから持ってくることになる。
4)積分検証のためのスターターデータはSpriggsのレポート(上記1.の2))の
ものを採る。またNu-dはJENDL3.2の値をスターターデータとする。
5)Spriggsのレポートでは6群各群の崩壊定数がエネルギーによって異なる。これ
はENDF/Bフォーマットで許容されていないので、崩壊定数を固定して再フィットす
る必要があるので急遽対応する。

3.以下の作業に着手する。
1)主要文献のNu-dをエネルギーの関数として作図する。U-235については中川委員
が松延さんとコンタクトする。(中川、吉田委員)
2)Piksaikinのデータの出典をチェックする。(片倉委員)
3)6群各群の崩壊定数をフィイクスして再フィットする(片倉委員)
4)データをまとめMF=1,MT=452,455,456とMF-=5,MT=455を作成し、FCA、VHTRC、
TCA、MHIに配布する(中川)
5)FCA(岡嶋委員、桜井委員)、VHTRC(山根委員)、TCA(中島委員)、PWR動特
性(田原委員)でそれぞれの積分計算をスタートする。