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河野@九大です.

ちょっと遅くなりましたが,今月11日に開かれました重核WGの議事録をお送りします.


F00FC7C8
####- KAWANO Toshihiko://Advanced Energy Eng. Sci., KYUSHU -##
###--  http://art.aees.kyushu-u.ac.jp/members/kawano/  ----###
##---  TEL: +81-92-583-7587  FAX: +81-92-583-7586 --------####


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           重核評価WG平成11年度第3回会合議事録(案)

  日時   : 平成11年11月11日(金)  13:30 -- 17:30
  場所   : 原研本部, 第5会議室
  出席者 : 瑞慶覧 篤(日立), 中川 庸雄 柴田 恵一(原研), 中島 豊(RIST),
           松延 廣幸(データ工学), 村田 徹(アイテル), 河野 俊彦(九大)

配布資料
  HN99-8a  9Be(d,n)反応中性子スペクトルを用いた核分裂平均断面積の比較  松延
  HN99-8b  Ann. Nucl. Energy, 14, 563 (1987)                           河野
  HN99-9   238Uデータの改訂                                            河野
  HN99-10  240Pu,242Pu改訂作業の現状                                   村田
  HN99-11  GNASH+GAMFILで計算した中性子エネルギースペクトル            河野
  HN99-12  重核データ編集, 235U                                        中川
  HN99-13  U-233, Pu-241, Pu-242の編集                                 岩本
  HN99-14  U-238データの編集                                           柴田
  HN99-15  Pu-239データの編集                                          柴田
  HN99-16  作業確認リスト                                              河野

議事

前回議事録確認

前回(平成11年8月27日)の議事録を確認し,語句の修正を行った.
     p.2 「提出資料より」の2行目 
         パラメータを用いた平均断面積計算値が 
      -> パラメータを用いて我々が計算した平均断面積が 

提出資料より

○ 松延委員より,9Be(d,n)反応のスペクトル平均断面積を,同時評価再計算
で得られた値を用いて計算しなおした結果が報告された(資料HN99-8a).また,
Watanabe, Meadows, Smithによる平均断面積測定値の論文のコピーを資料とし
て配布した(資料HN99-8b).実験は核分裂断面積比の平均値を測定しているこ
とを確認し,計算値との比較もそれらに対して行った.233U, 238U, 239Puの
235Uに対する核分裂断面積比での比較では,JENDL-3.2を用いた計算値に比べ
て,今回の同時評価での結果の方が実験値に近くなる.

○ 河野委員より,238Uのデータの改訂についての報告がなされた(資料
HN99-9).2n, 3n, 4n反応断面積,1~MeV以上での捕獲断面積,および幾つかの
非弾性散乱断面積を改訂した.(n,4n)反応はJENDL-3.2には含まれていなかっ
たために,エネルギー分布,角度分布も与える必要があることがコメントされ,
これらの評価を行うこととした.捕獲反応では,DSD過程を考慮したことから,
10~MeV以上での測定値の再現性が向上した.

○ 村田委員より,240,242Puの改訂作業の現状報告がなされた(資料HN-99-10).
新しい240Puの共鳴パラメータを採用したことにより,分離・非分離領域の境
界が変わったため,非分離共鳴パラメータの再評価作業を行った.分q離共鳴
領域の上限を5.682~keVとし,その境界での核分裂幅を求めた.その他の非分
離共鳴パラメータはJENDL-3.2の値を内挿して求めた.

○ 河野委員より,GNASHで計算した235UのエネルギースペクトルをGAMFILで処
理した結果が報告された(資料HN99-11).GNASHでのスペクトル計算値と,
JENDL-3.2に格納されているPEGASUSコードによるスペクトル計算値の比較が行
われた.また,GNASHで計算したスペクトルを用いて238UのEDXを計算し,東北
大の実験データと比較した.全中性子スペクトルは,14,18~MeVでのEDX測定値
をほぼ再現するが,一部データを再現しない部分がある.今後,連続領域の角
度分布を与えてDDXとの比較を行うこととした.

○ 重核データの編集作業のために,各核種の改訂された箇所の確認,および
残された作業の確認を行った(資料HN-99-12,13,14,15,16).10keV近傍での
235Uの捕獲断面積は低いのではないかというコメントがあり,これを再調査す
ることとした.JENDL-3.2の240,242PuにはDSD過程を考慮した捕獲断面積が格
納されていたが,新しい計算コードを使った計算を行い比較することとした.
遅発中性子のスペクトルは,Englandらの値に置き換えることとした.再評価
作業の確認ができなかった236Uと232Thについては,評価者に問い合わせるこ
ととした.全核種についての再評価作業確認リストを作成し,メールでWGメン
バーに送付することとした.


次回会合
  平成12年1月28日(木) \quad 13:30 -- 17:30  原研本部