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          シグマ委員会共分散評価ワーキンググループ会合議事録(案)

日時:平成12年3月13日(月) 13:30-17:00
場所:原研本部第1会議室
出席者:石川 眞、横山 賢治(サイクル機構)、河野 俊彦(九大)、松延 広幸
(データ工)、村田 徹(アイテル)、山野 直樹、小迫 和明(住原工)、
長谷川 明、杉本 昌義、岩本 修、柴田 恵一(原研)

配布資料
COV99-24 U-233 Fission Covariance Dataの見直しと問題点	松延 
COV99-25 U-235、Pu-239共鳴パラメータの共分散 	            河野
COV99-26 非分離共鳴パラメータの感度係数の比較について(2)	小迫、中島
COV99-27 改訂共分散データのERRORJによる群定数化処理結果	横山
COV99-28 共分散レポートの作成について	                       柴田

前回議事録確認
 前回議事録を確認した。

議事
1.	U-233(n,f)断面積共分散の再検討
 松延委員よりU-233核分裂断面積共分散の再検討(資料COV99-24)の結果が示
された。測定値の追加及び測定値の誤差の見直しを行った。1〜3 MeV領域でGMA
による推定値(U-235核分裂断面積との比)がJENDL-3.2と食い違うので、再検討
することになった。再検討の結果は、柴田委員に報告することにした。

2.	U-235、Pu-239共鳴パラメータの共分散
 河野委員より配布資料COV99-25に基づきU-235及びPu-239の共鳴パラメータ共
分散について説明があった。測定値(群平均値)の誤差を再現するように標準偏差
は決定した。同じ方法で推定されたU-238共鳴パラメータ共分散では測定値の誤差
が反映されていないので、再度検討することにした。なお、共鳴領域では断面積
(MF33)ではなく、出来る限り共鳴パラメータの共分散(MF32)を与えることに
した。

3.	非分離共鳴パラメータの感度係数の比較
 非分離共鳴領域の断面積誤差が予想以上に大きい事の原因を探るために、群定数
処理及びデータ評価に使った断面積の非分離共鳴パラメータによる感度係数を比
較したとところ、かなりの差があることが前回会合で指摘された。今回はそのフォ
ローアップを小迫委員が報告した(COV99-26)。結論的には感度係数の差の原因は、
特定できなかった。なお、断面積誤差が大きい原因は、MF2とMF32では非分離共
鳴パラメータの形式に違いがあるのに、一律にχ2を掛けたことによることが柴田
委員から報告された。

4.	共分散データの処理結果
 横山委員が、今まで整備した共分散データのERRORJによる処理結果を報告した
(COV99-27)。核種ごとに以下のよう意見があった。
O-16
Mu-barの誤差が以前中川氏の推定した値と大きく異なるので、中川氏の推定方法を
調べることにした。
U-233
共鳴パラメータ共分散の見直しが必要(担当:岩本)。
弾性散乱の処理の見直しが必要(担当:横山)。
1〜3 MeV領域でに(n,f)断面積共分散の再検討(担当:松延)。
U-238
共鳴パラメータ共分散の見直しが必要(担当:河野)。
Mu-barの処理の見直しが必要(担当:横山)。
Mn-55
処理の見直しが必要(担当:横山)。
B-10,11、Na-23、Cr、Fe、Ni
妥当

5.	共分散レポート作成について
 本WGの活動の成果をJAERI-Reportとして出版することが、了承された。分担は
以下の通りである。
1.	Introduction  柴田
2.	Evaluation methods
2.1	Kalman system 河野
2.2	GMA 柴田
2.3	Simultaneous evaluation for JENDL-3.2 柴田*
*神田委員のチェックを受ける。
3.	Format of covariance data 柴田
4.	Evaluated covariances 柴田**
**不明個所は評価担当者とコンタクトする。
5.	Processing of covariance data 石川、横山、小迫、山野
6.	Conclusions 柴田
7.	References 各自

レポート原稿(ドラフト)は本年9月完成を目指すことになった。また、2001年核
データ国際会議にも論文を投稿することにした。

6. その他
 本WGは、その使命が終了したので今回の会合をもって解散することとした。但
し、今まで整備した共分散データをJNCでの炉定数調整に適用する上での問題点の
検討は核データセンターが行うことにした。