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          崩壊熱評価ワーキンググループ会合議事録

開催日時:平成12年3月24日(金)  13:30ー17:30(原研本部第
5会議室)
出席者:池田一三(三菱重工),大川内靖(動燃),大竹巌(データ工学),親松
和浩(名大),貝瀬與一郎(新型炉技術開発),片倉純一(原研),加藤敏郎(岐
阜医療短大),
瑞慶覧篤(日立),田原義寿(三菱重工),村田徹(アイテル),山田勝美(早大
),吉田正(武蔵工大)

配布資料:a.前回会合議事録(吉田委員)
     b. JENDL FP崩壊データの作成状況(片倉委員)
     c.崩壊熱計算におけるガンマ線成分の数百秒時の過小評価について(
片倉委員)
     d.平成11年度「弥生炉におけるMA崩壊熱測定実験・評価」の状況
(大河内委員)
     e.OECD/NEA新WPECサブグループ活動テーマの募集について(吉田委員
)

1。前回議事録確認およびサブWG会合報告
1)前回(平成11年3月19日)の議事録確認を行った。

2。報告事項
1)資料bに基づき,片倉委員よりJENDL崩壊データファイルの作成状況が報
告された。平成12年度に更にチェックを行ったうえで公開する。次回会合では,
このファイルの収納フォーマット(ENDF/Bフォーマット)と使用可能な処理コード
について報告してもらうこととした。

2)資料cに基づき,片倉委員より崩壊熱ガンマ線成分の数百秒時の過小評価につ
いて報告があった。JENDL崩壊データファイルの第0次版ではこの不一致が解
消したかに見えたが,これはRh-108の基底状態と準安定状態を入れ替えたため生じ
たことであり,その後,基底状態と準安定状態のスピン・パリティの観点からこの
入れ替えには無理があることがわかった。結局,ガンマ線成分の数百秒時の過小評
価はそのまま残ることとなった。この報告に関し,Lowell大学のデータの測定精度
についての疑問が出されたので,吉田委員が詳細なレポートを入手すべくLowell大
学とコンタクトすることとした。

3)資料dに基づき,平成11年度の弥生炉におけるMA崩壊熱測定実験の状況が
大川内委員より報告された。この中で,β線測定のエネルギー校正法に関する問題
点が大河内委員より出され,この分野のエキスパートである加藤委員が東海に行く
機会を利用して,測定現場で実物を見ながら相談に乗ることとなった。


3。審議事項
1)資料eの基づき,OECD/NEA新WPECサブグループ活動テーマの募集に応募する方
向で議論がなされた。まず,「FP総和計算のミクロデータの改善」といったテーマ
で問題点を2〜3列挙し提案してみることとした。

2)平成11年度の活動計画
1.JENDL崩壊データファイルのチェック&レビュー
2.今年度に引き続く弥生炉崩壊熱測定実験との連携
3.総和計算データの整備(OECD/NEA新WPECサブグループ提案を含めて)

次回会合:平成12年度中盤に時機を見て開催