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河野@九大です.

今月25日に開かれました重核WGの議事録をお送りします.

F00FC7C8
####- KAWANO Toshihiko://Advanced Energy Eng. Sci., KYUSHU -##
###--  http://art.aees.kyushu-u.ac.jp/members/kawano/  ----###
##---  TEL: +81-92-583-7587  FAX: +81-92-583-7586 --------####

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           重核評価 WG 平成 12 年度第 2 回会合議事録 (案)

  日時   : 平成 12 年 8 月 25 日 (金)   13:30 - 17:30
  場所   : 原研本部 第 1 会議室
  出席者 : 瑞慶覧 篤(日立), 中川 庸雄, 柴田 恵一, 岩本 修(原研),
           石川 眞(サイクル機構), 松延 廣幸(データ工学), 村田 徹(アイテル),
           大澤 孝明(近畿大), 河野 俊彦(九大)

1. 配布資料
  HN00-28  主要重核の積分テスト (U,Pu の予備解析結果)               中川
  HN00-29  12-13 MeV での (n, 2n) 反応断面積                        河野
  HN00-30  JENDL-3.3 用 U-238 共分散再評価                          河野
  HN00-31  U-238 DDX 計算                                           河野
  HN00-32  240Pu,242Pu 非弾性散乱などの共分散作成法の検討           村田
  HN00-33  JENDL-3.2 に基づく共分散データの群定数化処理結果について 石川
  HN00-34  WPEC proposal 報告と遅発中性子評価関連について           河野

2. 議事

(1) 前回議事録確認
 前回 (平成 12 年 5 月 19 日) の議事録を確認し,語句の修正を行った.
 p.1 下 5 行の "(n,2n), (n,3n)反応断面積は" のパラグラフを独立した項目に変更
 p.2 上 20 行   計算には File 3 だけ => 計算には File 2 だけ

(2) 提出資料より

○ 中川委員より,U,Puに関する予備的な積分テストの結果が報告された(資料
   HN00-28).前回の積分テストで問題となっていた小型の高速炉心体系の過
   大評価は,EGNASH計算結果の処理方法を変えることで解決した.新しい評
   価値では,235Uの改訂による臨界性予測精度の向上が見られる.現在は1核
   種づつJENDL-3.2から新しい評価値に置き換えて,その変化を見ているが,
   今後全て新しい評価値に置き換えたベンチマークテストを行なう予定であ
   る.また,構造材のデータも新しい評価値に置き換えて計算を行う.

○ Manokhinらによって与えられている(n,2n)反応断面積のシステマティック
   スと,JENDL-3.2のU,Puの(n,2n)反応断面積の比較を行なった(資料
   HN00-29).JENDLの断面積は,傾向的にはシステマティックスに従っている
   が,質量数の一次直線で与えられているシステマティックスとは,必ずし
   も一致しないものもある.これに関連して,断面積が直線的に変化になる
   根拠はあまりない,というコメントがあった.

○ 河野委員より,JENDL-3.3の為の238Uの共分散再評価作業の報告がなされた
   (資料HN00-30).今回改訂された(n,2n),(n,3n)反応断面積と捕獲断面積の
   共分散データを,実験値とDSDコードの計算値に基づいて評価した.

○ 河野委員より,新しい評価値を用いて計算した238UのDDX の,実験値との
   比較が示された(資料HN00-31).4.25, 6.1, 11.8, 14.0, 18.0 MeVでのDDX
   計算値は,東北大学の実験値と,概ね良い一致を示した.今回の核分裂ス
   ペクトルの評価では,pre-fission中性子に前平衡過程が考慮されているた
   め,2重微分核分裂スペクトルが計算されているが,これを角度積分したも
   のをFile~5に入れている.今後,235Uと239Puの核分裂スペクトルも同様の
   方法で計算し,最終的な評価値とする.

○ 238UのDDX計算に関連して,新たに評価された断面積や核分裂スペクトルの
   整合性をチェックするために,他の核種についてもDDXを計算してみた方が
   良いとの意見が出された.核分裂スペクトルの計算が終了した後,河野委
   員がこれを行なうこととした.

○ 村田委員より,240,242Puの非弾性散乱断面積などの共分散評価の方法の検
   討結果が示された(資料HN00-32).断面積評価にはECISを用いているので,
   この共分散評価にKALMAN-ECISを用いる予定である.計算方法等は河野委員
   がメールで連絡することとした.

○ 石川委員より,JENDL-3.2共分散ファイルの処理の現状についての報告があっ
   た(資料HN00-33).BからPuにわたる8元素の共分散データを処理し,19 群
   構造に群定数化した.今回問題点が指摘されたものについては,再度見直
   すこととした.問題点が見られたのは,低エネルギー領域でのμ,MeV領域
   の捕獲断面積,共鳴領域における弾性散乱断面積の誤差の計算方法,238U
   のμ等である.また,239Puのνには共分散が与えられていないため,核デー
   タセンタで評価することとした.

○ 河野委員より,6/21,22日に原研東海研究所で開かれたWPEC Meetingでの,
   新しいsub-WGの提案の結果が報告された(資料HN00-34).このsub-WGは,主
   要重核の分離・非分離共鳴パラメータの共分散評価を,国際協力のもとに
   行なうものである.作業内容を一部修正した後に,来年のWPECにて再提出
   する予定であり,その間に参加者選出等の予備作業をすすめる.

○ 遅発中性子WGにおけるJENDL-3.3用νd再評価の現状について,吉田委員か
   らの連絡事項を河野委員が代読した(資料HN00-34).前回のWGで遅発中性子
   のadjustmentに関する報告を行なったが,この方法が利用できるのは数
   100keVまでであるため,遅発中性子WGは,炉物理上重要な熱領域から熱外
   領域に対するrecommendationを行なう予定である.ajustment作業に関して
   は,現在,MASURCA実験結果に変更が出ているので,変更理由が明確になる
   まで作業は中断中である.adjustmentのためにはνdの共分散データは必要
   であるので,239Puについては核データセンタ,238Uについては河野委員が
   データを作成することとした.

3. 次回会合
   平成12年12月1日(金) 13:30 -- 17:30  原研東海研究所