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中重核評価WG会合議事録(案)
日時:平成13年1月12日(金) 13:30-17:00
場所:東工大原子炉研2号館6階会議室
出席者:浅見 哲夫(データ工)、渡部 隆(川重)、井頭 政之(東工大)、
山室 信弘(東工大)、播磨 良子(CRC)、北沢 日出男(防衛大)、
柴田 恵一(原研)
配布資料
MHN-00-10 中重核評価の進捗状況表 (柴田)
MHN-00-11 Shieldingベンチマークテスト中間結果(柴田)
MHN-00-12 Ni、Al、Siデータの編集(柴田)
MHN-00-13 V、CoのCovariance Matrix評価-2(渡部)
MHN-00-14 Wの中性子核データの再評価作業について(浅見)
MHN-00-15 直接過程の非弾性散乱断面積の計算方法(北沢)
議事
1. 議事録確認
前回議事録の2頁上から2行目のabundannceをabundanceに修正した後、承認し
た。
2. 中重核評価の進捗状況について
柴田委員より配布資料MHN-00-10に基づき説明があった。Erを除いてデータ
のファイル化は終了している。残っているのは、一部核種のコメントファイル及び
共分散ファイルの作成である。Erについては、井頭委員がデータを提出した。今後、
柴田委員がErデータのチェックを早急に行う。
3. Shieldingベンチマークテスト中間結果
柴田委員がShieldingベンチマークテストWGで行われた解析結果を報告した
(MHN-00-11)。JENDL-3.3を用いた解析結果はJENDL-3.2に比べ、おおむね改善さ
れていることが分かった。但し、Wの(n,n')、(n,2n)断面積及びVのkeV以下の全断
面積は再検討を要する。Vに関しては、10keV以下の全断面積(共鳴パラメータを
含む)をENDF/B-VIのもので置き換えて、測定値との差が全断面積に起因するもの
であることを確認する必要ある。
4. Ni、Al、Siのデータ編集について
柴田委員より、Ni、Al、Siのデータ編集についての説明(MHN-00-12)があった。
Niでは、Ni-61,62,64で山室委員の計算値を大幅に採用した。Ni-58,60では(n,n')は
JENDL-3.2のままとし、それ以外の閾反応断面積は山室委員の計算値を採用した。
Ni-58,60の中性子スペクトルはJENDL/F-99のDDX形式を採用した。
Alでは(n,n')断面積にDWBA計算値を加算した。(n,2n)反応断面積は山室委員の計
算値を採用した。中性子スペクトルはJENDL/F-99から採用した。
Siでは、Si-28の6+準位に直接過程成分をECISで計算した。Si-29,30は中性子ス
ペクトル以外はJENDL-3.2のままとした。中性子スペクトルは全ての同位体で
JENDL/F-99のDDXを採用した。
5. V、Coの共分散評価
渡部委員より進捗状況の説明があった。(MHN-00-13)現在、GMAコードへの入
力データを準備中である。一月末には、最初の計算結果を出せる模様である。また、
断面積については、Co-59の全断面積(1.5-5MeV)及びV-51(n,np)断面積を修正す
る予定である。
6. Wデータの検討
ベンチマークテストで問題を指摘されたWデータについて浅見委員から状況報
告があった。(MHN-00-14)(n,n')については全てJENDL/F-99から採用しているが、
JENDL/F-99の天然元素と同位体の(n,n')には矛盾がある。議論の結果、(n,n')及び
(n,2n)断面積が妥当かどうか、至急再検討することになった。
7. Si、Alの(n,n')直接過程成分について
北沢委員よりSi及びAlでのチャネル結合計算について説明があった。
(MHN-00-15)最終的には、Si-28の6+準位への非弾性散乱断面積を改訂した。
8. 今後の活動について
共分散以外のデータは3月末で最終値とする。共分散については、5月末を目標
に整備する。共分散の整備がそれ以降にずれ込んだ場合は、別ファイルとしての公
開される可能性もある。いずれにしろ、来年度一年間(最大)の活動期間延長を運
営委員会に申し入れることになった。
次回会合
5月15日(火) 東工大原子炉研にて
Action List
1. 評価担当者:コメントファイル及びレポートの作成(至急)。
2. 柴田:Erデータのチェック(3月末)
3. 柴田:V全断面積データを10keV以下でENDF/B-VIで置き換え、前川氏に再計
算を依頼する。(1月末)
4. 浅見:Wデータの検討及び必要なデータ修正。(2月中旬)
5. 渡部:V及びCoの断面積データの修正。(2月中旬)
6. 浅見、渡部、山室、井頭、柴田:共分散評価