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崩壊熱評価ワーキンググループ会合議事録
開催日時:平成13年3月23日(金) 13:30ー17:30(武蔵工大1
32教室)
出席者:安藤良平(東芝),池田一三(三菱重工),大川内靖(サイクル機構),
貝瀬與一郎(新型炉技術開発),片倉純一(原研),加藤敏郎(岐阜医療短大),
田原義寿(三菱重工),山田勝美(早大),吉田正(武蔵工大)
配布資料:a.前回会合議事録(吉田委員)
b.学会欧文誌リプリントVol.37, No.6, p.491(吉田委員)
c.JENDL FP DECAY DATA FILE 2000(片倉委員)
d.平成12年度「弥生炉を用いたMA崩壊熱測定」の進捗状況(大川内委
員)
e.「弥生炉を用いたMA崩壊熱測定」 JNC TN9400 2001-001(大川内委
員)
f. ANS-5.1 Actinide Decay Power(吉田委員)
1。前回議事録確認
1)前回(平成12年3月24日)の議事録確認を行った。
2。議事
1)JENDL FP Decay Data File 2000の完成
片倉委員より,資料cに基づきJENDL崩壊データファイルの作成状況が報告さ
れた。ファイルはほぼ完成しており,名称をJENDL FP Decay Data File 2000とした
。原研のサーバーに置いてあるので全データのダウンロードがすでに可能であり,
適当な時期に核データセンターホームページにリンクする。また,このファイルか
らFPGSとORIGEN2両コード用のライブラリーを作成する予定である。この際,
ORIGEN2での取り扱いFP核種を約800核種(現行)から1229核種(FP Decay Data
File 2000)に,またFissile核種を8(?)から約50核種に,それぞれ容易に変更でき
るかが議論となり,安藤委員が調べておくこととなった。
2)弥生炉におけるMA崩壊熱測定
大川内委員より,平成12年度の弥生炉におけるMA崩壊熱測定実験の結果が報告
された。崩壊熱ガンマ線成分については,U-235では秋山測定と整合的な結果が,
Np-237では中性子捕獲後のNp-238のベータ崩壊とともにでるガンマ線を考慮すれば
計算とよく一致する結果が得られた。一方,ベータ線成分では照射時間が異なる測
定値間,および測定値・計算値間にかなりの不一致がみられる。これについて,席
上,サンプルの自己吸収,検出器の‘前の窓での吸収による低エネルギーのカット
,チタン板によるバックスキャッタリング等の可能性が検討された。
なお,弥生炉における測定は本年度で終わり,今後継続できる見通しは極めて低
いとの報告がなされた。
2)平成13年度の活動計画
今年度の活動計画が議論され,以下の方針でゆくこととなった。
1.JENDL FP Decay Data File 2000からFPGSとORIGEN2両コード用のライブラリー
を作成しそのフォローをおこなう。
2.FP崩壊熱に関する仕事がJENDL FP Decay Data File 2000をもって一段落したの
で,今後アクチニド崩壊熱の評価に向かう。その第一歩としてまず燃料高燃焼化や
MOX導入によりアクチニド崩壊熱データへのニーズがどれくらい高まるのかを調査す
ることとした。
宿題事項:
1)ORIGEN2での取り扱いFP核種を約800核種(現行)から1229核種に,また
Fissile核種を8から約50核種にそれぞれ変更する際の問題点の調査(安藤委員)
2)アクチニド崩壊熱データへのニーズの調査(海外および国内メーカー等から:
田原委員,MOXや高燃焼化に関連して:安藤委員,FBR・地層処分の観点から:池田
委員)
3)学会崩壊熱推奨値の5インチフロッピーを3.5インチフロッピーに変換(貝瀬,
池田委員)
次回会合:平成13年度後半に時機を見て開催