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3月9日開催されました標記WG議事録(案)を報告します。
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Shielding積分テストWG
2000年度 第2回会合 議事録(案)
日 時 :2001年3月9日(金) 13:30〜17:30
場 所 :住友原子力工業(株)会議室
出席者 :長谷川、前川、今野(原研)、植木(船研)、松本(サイクル機構)、佐々木(ARTEC)、
市原(京大炉)、竹村(川重)、星合(CRC)、山野(住友原子力)
オブザーバー:柴田(原研) 以上11名〈敬称略・順不同〉
配布資料:
SB-00-15: 2000年核データ研究会発表論文[山野委員]
SB-00-16: SDT1, SDT4テスト結果[松本委員]
SB-00-17: JASPER IVFS-IC積分テスト結果[竹村委員]
SB-00-18: KfK Fe積分テスト結果[星合委員]
SB-00-19: OKTAVIAN Ti, Cr, Co, Nb積分テスト結果[星合委員]
SB-00-20: OKTAVIAN Si, Ti, Cr, Co, Nb, W積分テスト結果[市原委員]
SB-00-21: ORNL Fe, SS, Na積分テスト結果[佐々木委員]
SB-00-22: JASPER IVFS-IC, IHX-IB, FNS SS316, Cu, W, V, SiC積分テスト結果[今野委員]
SB-00-23: FNS Cu,SiC,Cu,W,LiAlO2,Li2TiO3, OKTAVIAN及びFNS(n,?)積分テスト結果[前川委員]
SB-00-24: 2000春の年会核データ・炉物理特別会合予稿[前川委員]
SB-00-25: ND2001寄稿アブストラクト[今野委員]
SB-00-26: ND2001招待講演アブストラクト[山野委員]
SB-00-27: JENDL-3.3 Shielding Benchmark Test分担・進捗状況一覧[山野委員]
議 事:
1.前回会合議事録(案)の確認がなされ、会合名を第2回→第1回と訂正する。
2.山野委員より当WGの成果を2000年核データ研究会で発表した旨の説明があり、
資料SB-00-15に従ってプロシーディングス用論文の内容が説明され確認された。
3.松本委員より資料SB-00-16に基づきSDT1, SDT4の積分テスト結果が報告された。
Fe, Naの結果はJENDL-3.3と3.2でほぼ一致するが,1MeV付近で若干の差異が生じる。
WINDOWコードの処理内容をチェックすることとした。
4.竹村委員より資料SB-00-17に基づきJASPER IVFS-ICの積分テスト結果が報告された。
JSSTDL-100群構造の群定数を用いてDORTでP3S96で解析した。Benjamin及びNE213による
測定値との比較では、特に2MeV以下で実験値より大きく、ENDF/B-VIと類似の傾向が見られ、
JENDL-3.2の方が一致は良い。Bonner Ball応答のC/Eはライブラリー間の差も小さく、
あまり変化が見られない。
5.星合委員より資料SB-00-18に基づきKfK Feの積分テスト結果が報告された。
Cf自発核分裂スペクトルを山野委員と合わせた再計算をANISN-ORNL(VITAMIN-J:175群構造)
で実施。結果はほぼ実験値を再現している。
6.星合委員より資料SB-00-19に基づきOKTAVIAN Ti, Cr, Co, Nbの積分テスト結果が報告された。
Crは改訂版を用いた。ANISN-ORNLで計算。結果は市原委員のMCNP計算結果とほぼ一致。
7.市原委員より資料SB-00-20に基づきOKTAVIAN Si, Ti, Cr, Co, Nb, Wの積分テスト結果
が報告された。
MCNPで計算。SiはJENDL-3.2とあまり変わらず、ENDF/B-VI.5より10%程度過小評価の傾向が
ある。Tiは全体として実験値より大きい。JENDL-3.2とあまり変わらない。Crはほとんど問題
なく実験値を再現する。1MeV以下でJENDL-3.2より改善され、5〜10MeVではENDF/B-VIより良好
な一致である。CoはJENDL-3.2とほとんど変わらない。5〜10MeVではENDF/B-VIより良い。
Nbは1MeV以上の積分値で10%以内の一致が得られ、ENDF/B-VIより良い一致を示すが、1MeV以下
ではENDF/B-VIの方が再現性は良い。(n,2n)反応の二次エネルギースペクトル分布が原因と思わ
れる。WはJENDL-3.2と変わらず、1〜10MeVで30%程度の過小評価である。
8.佐々木委員より資料SB-00-21に基づきORNL Fe, SS, Naの積分テスト結果が報告された。
JENDL-3.3の結果は他と類似の結果であるが、一部異なる部分もあり、さらに検討すること
とした。
9.今野委員より資料SB-00-22に基づきJASPER IVFS-IC, IHX-IB, FNS SS316, Cu, W, V, SiC,
ASPIS Fe積分テスト結果が報告された。
DORTでVITAMIN-J群構造のP5S16計算を実施。JASPERは竹村委員及び山野委員の結果とほぼ一致。
FNS SS316の結果はγ発熱はJENDL-3.2より改善。FNS CuはJENDL-3.2より若干改善されたが、γ
発熱についてはENDF/B-VIとほぼ同じ傾向となった。FNS WはJENDL-3.2より若干改善された。
FNS Vは松本委員の結果とほぼ一致。CuとSiCにおいてMCNPとDORT計算に差異が生じている問題を
早急に検討することとした。
10.前川委員より資料SB-00-23に基づきFNS Cu,SiC,Cu,W,LiAlO2,Li2TiO3, OKTAVIAN及びFNS
二次γ線実験の積分テスト結果が報告された。
MCNPで計算。Cuは1keV以下で過小評価の傾向。実験値に問題がある可能性もある。SiCは
FENDL-2(ENDF/B-VI)より良い一致。FNS Wは実験値と良い一致。LiAlO2の場合,O(n,n'γ)反応の
第2励起凖位のデータがJENDL-3.2に格納されていないためピークが現れない。これはJENDL-3.3
で修正予定。FNS漏洩二次γ線スペクトル実験のうち、Fe,Cu,Wは特に問題なし。V,SS316では若干
異なる。OKTAVIAN Ti,Cr,Nb(n,γ)はスペクトル形状が多少実験値と異なる。Al,Si,Co,Cu,Wは良好。
11.前川委員より資料SB-00-24に基づき、原子力学会2001年春の大会の核データ・炉物理特別
会合で発表予定の予稿が確認され、前川委員が本WGを代表して発表することとした。
12.今野委員より資料SB-00-25に基づき、核データ国際会議(ND2001)への寄稿が報告された。
13.山野委員より資料SB-00-26に基づき、核データ国際会議(ND2001)の招待講演のアブストラ
クトが報告された。ND2001では本WG活動成果を積極的に報告することが確認され、山野委員が
発表することとした。
14.以上の報告の後、資料SB-00-27に基づき、各委員の作業進捗状況が確認された。また,
柴田氏より,本WGの積分テスト結果を受けて、修正すべき点は修正するので、再度積分テスト
をお願いする旨の要請があった。本WGでは、今後修正が為された時点で迅速に積分テストを
実施し、結果を逐次中重核評価WGに報告することを確認した。次回会合で残りの積分テスト
結果を担当委員より報告することとした。
次回会合予定: 未定
次回予定議題: 積分テスト結果の検討(各担当委員)
その他
以上