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中重核評価WG会合議事録(案)
日時:平成13年5月15日(火) 13:30-17:00
場所:東工大原子炉研2号館6階会議室
出席者:浅見 哲夫(データ工)、渡部 隆(川重)、井頭 政之(東工大)、
柴田 恵一(原研)
配布資料
MHN-01-01 JENDL-3.3の積分テスト
MHN-01-02 JENDL-3.3ベンチマークテスト
MHN-01-03 Shielding積分テストWG報告
MHN-01-04 Cr、Fe、Ni断面積の問題(柴田)
MHN-01-05 Cr-52の中性子分離共鳴パラメータの再検討(浅見)
MHN-01-06 V、CoのCovariance Matrix評価-3(渡部)
MHN-01-07 中重核評価WG平成12年度活動報告・13年度活動計画
議事
1. 議事録確認
前回議事録の1頁目最後の行「必要ある。」を「必要がある。」、2頁目下から5行
目の「としての公開」を「として公開」に修正した後、承認した。
2. 平成13年度活動計画
柴田委員より配布資料MHN-01-07に基づき説明があった。13年度は共分散評
価及びベンチマークテストからのフィードバックによるデータ修正を早急に行う。
運営委員会では1年間の活動延長を承認された。運営委員からの幾つかのコメント
が井頭委員により紹介された。
3. Shieldingベンチマークテスト結果
柴田委員がShieldingベンチマークテストWGで行われた解析結果を報告した
(MHN-01-01~03)。測定値との不一致が大きいJENDL-3.3 Ti、Crのガンマ線データは
再検討することになった。Nb-93の中性子スペクトルでは1MeV以下が過大評価で
ある可能性があるので、(n,2n)反応による中性子スペクトルの再検討を渡辺委員に依
頼した。Wでは数MeV以下の中性子スペクトルが過小評価である可能性があるの
で、浅見委員が再検討することになった。なお、検討結果は必ず文書として残すこ
とにした。
4. Cr、Fe、Ni断面積の問題
FCA X-2炉心解析で判明したCr、Fe、Niの共鳴領域断面積の問題点について柴田
委員から説明があった。(MHN-01-04)Fe-56については、共鳴パラメータはFe-56
及びFe-natの測定値を良く再現しており、更なる修正の余地はない。Ni-58はオリ
ジナルのJENDL-3.3ではJENDL-3.2と全く同じ共鳴パラメータを使用していたが、
Pereyの最新パラメータを使うと10keVから400keVでの70群平均全断面積が最大
20%程度小さくなることが分かった。
一方、Crについては、10keVから1MeVの間でJENDL-3.3の全断面積は-3.2に比
べ最大で40%大きい値となっている。更に、JENDL-3.3はCr-natの全断面積測定値
に比べ、数100keV以上では明らかに大きめの値になっている。
5. Cr-52の共鳴パラメータ
上記4.で指摘されたCr-52の共鳴パラメータの問題点を、浅見委員が配付資料
MHN-01-05で説明した。最終的に、Cr-natの全断面積測定値との比較がなされてい
なかった。議論の結果、まず、Cr-52の共鳴パラメータの基となったCr-52全断面積
のGeelでの測定値(図しか残っていないが。)とCr-natの測定値を比較し、矛盾が
ないかどうかを検討することにした。矛盾がなければ、Cr-52にバックグラウンド
断面積をいれる。(但し、かなり大きい正負のバックグラウンドが予想されるので、
自己遮蔽因子を計算するとき問題にならないかという指摘もあった。)もし矛盾が
あったときは、JENDL-3.2の共鳴パラメータに戻すことも検討する必要がある。
6. V、Coの共分散評価
渡部委員より進捗状況の説明があった。(MHN-01-06)GMAコードへの入力デー
タを準備した。夏までに結果を出す予定である。
7. Er-170捕獲断面積
井頭委員より、現在、Er-170の捕獲断面積測定を実施中であることが報告された。
JENDL-3.3のEr-170最終評価値に反映できる模様である。
次回会合
8月27日(月) 東工大原子炉研にて
Action List
1. 評価担当者:コメントファイル及びレポートの作成(至急)。
2. 浅見:Cr-52共鳴パラメータの再検討(大至急、5月末)。
3. 渡辺:Nb-93 (n,2n)スペクトルの再検討(大至急、6月)。
4. 浅見:Cr、Tiのガンマ線データの再検討(大至急、6月)。
5. 浅見:Wの(n,2n)、(n,n')断面積の検討。
6. 渡部:V及びCoの断面積データの修正。(至急)
7. 浅見、渡部、山室、井頭、柴田:共分散評価