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河野@九大です.

今月8日に開かれました重核WGの議事録をお送りします.

F00FC7C8
####- KAWANO Toshihiko://Advanced Energy Eng. Sci., KYUSHU -##
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            重核評価WG平成13年度第1回会合議事録(案)

  日時   : 平成13年6月8日(金)  13:30 -- 17:30
  場所   : 原研東海研究所, 221号室
  出席者 : 馬場 護(東北大), 瑞慶覧 篤(日立), 中川 庸雄, 柴田 恵一, 
           岩本修(原研), 川合 将義(KEK), 石川 眞(サイクル機構), 
           村田 徹(アイテル), 松延 廣幸(データ工学), 
           大澤 孝明(近畿大), 河野~俊彦(九大)

配布資料
  HN01-48 235U  nu_p の共分散                                     松延
  HN01-49 240Pu nu_p の誤差評価                                   村田
  HN01-50 Comparison of 235U Fission Cross Sections in JENDL-3.3
          and ENDF/B-VI                                           河野
  HN01-51 235U 9Be(d,xn) スペクトル平均核分裂断面積               松延
  HN01-52 重核共分散評価作業状況                                  河野
  HN01-53 238U遅発中性子収率                                      河野
  HN01-54 群定数化された nu_p の共分散行列                        石川
  HN01-55 232Thの評価データの再検討                               大澤

議事
前回議事録確認
      前回(平成13年3月16日)の議事録を確認し,承認された.


提出資料より

○ 松延委員より,235Uの nu_p 共分散評価の結果が報告された(資料HN01-48).
   採用した実験データは,JENDL-3.2の評価におけるものとほぼ同じであるが,
   エネルギー点が異なっている.JENDL-3.2の共分散と比較して,相関係数に
   差があるように見えるとのコメントがあったが,相関行列に示されたエネ
   ルギー点の問題ではないかとの議論があった.どのような相関行列が与え
   られているのかを確認するために,JENDL-3.2の相関係数,それを群定数に
   したもの,および今回の結果の3つのデータを3次元表示して比較すること
   とした.

○ 村田委員より,240Puの nu_p の共分散評価の結果が示された(資料
   HN01-49).実験データを直線近似して誤差評価を行うと誤差が小さくなっ
   てしまうので,直線からのずれを考慮して誤差を与えた.また実験値の無
   いエネルギー領域では,データが存在する領域での誤差の幅を考慮して,
   直線近似の誤差から計算される共分散を再規格化した.なお,Frehautの実
   験データを再検討しており,系統誤差がさらに入る可能性がある.

○ 3月28日に行ったnu_d 再評価の臨時会合にて,238Uの nu_d の評価最終値
   の決定を行い,その報告があった(資料HN01-53).238Uの nu_d は,Krick
   & Evansの実験データをMeadowsのデータに再規格化して評価された.その
   結果,低エネルギー領域では桜井らによって与えられた値に非常に近いも
   のが得られた.評価には最小自乗法が用いられているが,結果がエネルギー
   点の取り方に依存するのが問題であるとのコメントがなされた.

○ 大澤委員より,232Thの再評価の結果についての報告があった(資料
   HN01-55).熱領域・熱外領域での捕獲断面積を,最近の実験データに基づ
   いて修正した.分離共鳴領域でのエネルギー依存性を再現するために,
   negative resonanceを修正し,1/v項を新たに追加した.非分離領域では,
   Wisshakらの捕獲断面積測定データに基づいた修正を行ったところ,分離共
   鳴領域との全断面積の接続が悪くなった.これについては,全断面積測定
   値との比較をもう一度検討することとした.また,subthreshold fission
   の断面積を,中込らの測定データに基づいて評価した.

その他の議論

○ 資料HN01-51,52に基づいて,235Uの核分裂断面積に関する問題点の検討を
   行った.JENDL-3.3とENDF/B-VIの235U sigma_f に 1--2 MeVの領域で約2%
   ほど差があることが,日米の間で問題になっている.この問題に対して,
   種々の平均断面積や断面積比測定,ベンチマークテストの結果などを用い
   て多角的な検討を行っているところである.今まで行った検討結果を見る
   限りは,断面積の真値はJENDLとENDFの間にありそうである.しかし,
   JENDLプロジェクトとしては,3.3リリースの関係上,原段階での断面積の
   調整は難しい.この問題についてはレポートをまとめるに止める.

○ 共分散評価状況を確認するために,チェックシートを用いて残りの作業の
   確認を行った.共分散評価で残された作業は,233Uの nu_d と非分離共鳴
   パラメータ,235U の nu_d と分離共鳴パラメータ,238Uの(n,4n)反応断面
   積,捕獲断面積へのDirect/Semidirect パートの共分散の追加,核分裂ス
   ペクトルである.捕獲断面積の高エネルギーパートの共分散の検討は河野
   委員が行う.また核分裂スペクトルについては,熱中性子に対するものを
   河野委員と大澤委員が検討することとした.

次回会合

  平成13年8月24日(金) 13:30 -- 17:30 原研東海研究所