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第4回次期JENDL検討小委員会議事録(案)
日 時:平成15年1月30日(木) 13:30-17:10
場 所:住友原子力工業(株)会議室
出席者:井頭政之(東工大)、河野俊彦(九大)、瑞慶覧篤(日立)、
山野直樹(住友原子力)、石川眞(サイクル機構)、
千葉敏、深堀智生、岩本修、柴田恵一(原研)
配付資料
J4-19 BNCTからの要望 田原
J4-20 照射損傷からの要望 島川
J4-21 次期JENDLへ向けての提案(その2) 深堀
J4-22 次期JENDLに対する要望と対策(私案) 瑞慶覧
J4-23 第1回、2回会合での議論 柴田
議事
1. 前回議事録確認
前回議事録を無修正で承認した。
2. BNCTからの要望
高エネルギー陽子を用いたBNCTの観点から核データへの要望(
配付資料J4-19)が田原委員から提出された。中性子源としてTa(
p,n)反応、中性子減速材としてF、Al、Liの中性子核データ、組織
等価核種H、C、N、O(Na、P、S、Cl、K、これらの核種は前の4核
種に比べ優先度は下がる。)の中性子核データが50MeV位まで必要
となる。これらの核種の高エネルギーデータ評価は高エネルギー
WGで実施している。
3. 照射損傷からの要望
「照射場評価と照射相関」研究会での核データに関連した議論
をまとめたメモ(配付資料J4-20、島川氏作成)を柴田委員が代読
した。基本的に前回会合で深堀委員が説明した内容と同じである。
すなわち、ガス生成断面積の整備、Ni-59、Dyの評価、PKA、DPA断
面積の評価、熱中性子散乱則データの整備である。
4. 全体討論
配付資料J4-21、J4-22、J4-23を基に討論を行った。主な議論は
以下の通りである。
●汎用ライブラリーでの中性子最大エネルギーの拡張(必要核種
のみ)は数10MeV程度でよいのではないか。
●炉定数まで含めてJENDL-4整備を考えてほしい。
●収納核種は現状からあまり増やす必要はないのではないか。
●JENDLを炉定数を含めた一つのシステムと見て、5-10年後に
attractiveなものとすべきである。
●JENDL-4開発の目的を明確にする。原子力の安全性、経済性の向
上、革新的原子炉への対応、医療、天体核物理等の基礎科学分
野への適用等。
●JJ統合後の新法人として核データとしてどこまでやるか、ある
べき姿を纏めておく必要がある。
●JENDL-4ではCSEWGで実施しているようなレビューをきちんとや
ってほしい。
●SAMMYを使った共鳴解析に積極的に取り組むべきである。ポスド
クを雇うのも一つの手である。
●熱中性子散乱則データは絶対必要であり、整備すべきである。
●JENDL-4計画は基本的に5年であろう。但し、2-3年の延長は考え
られる。
●JENDL-4整備計画の中に積分的検証を明確に入れておいてほしい。
●JENDL-4作成では核データセンターが常にイニシアティブをとる
べきである。
●核データセンターと炉物理グループがもっと連携をとってほしい。
●医学用グループから要望がある内殻電子電離データの整備は、
シグマ委員会では不可能である。
●JENDL-4評価のためのシグマ委員会ワーキンググループは、現在
あるものでよいのではないか。今後、JENDL-3.3の問題点が明確
になった時点で新しいグループを立ち上げる。
●重要度が低く、かつ、JENDLにないデータは、外国のライブラリ
ーからそのままとってきても良いのではないか。
●ライブラリーは可能な限り純国産が良い。
5. その他
次回会合までに柴田委員が報告書第1次原案を作成し各委員に配
布して、コメントを貰うことにした。
次回会合
日時:2003年5月26日(月)13:30−17:00
場所:住友原子力工業会議室 (予定)